建通新聞社四国
2014/07/04
【愛媛】新橘トンネルは50億円超の規模
国土交通省四国地方整備局は、国道33号橘防災の新橘トンネル建設を10月にも発注する。トンネルは愛媛県と高知県の県境部に建設、掘削は愛媛県側からの片掘りとなる。
概要は延長1877b、全幅10・25b(片側歩道2b)、ナトム工法。工期は39カ月で、2017年度末の完成を目指す。場所は高知県仁淀川町橘から愛媛県久万高原町中津。WTO対象で50億円以上の工事規模となる。
入札方式は、技術提案段階選抜方式二封筒事後審査型総合評価落札方式を採用する見込み。同方式は、競争参加者を公募し、総合評価により技術者評価、企業評価と技術提案1テーマを加算し、評価点の高い参加者を指名する。指名参加者は、入札書と技術提案2テーマ目を同時に提出し、開札後に2テーマ目の技術提案書を審査し落札者を決める。
橘防災事業は、国道33号の連続雨量が250_を超えた場合、通行規制が実施される区間のうち、県境の橘洞門付近の大規模岩盤崩落危険箇所や大規模地すべり危険箇所を回避するとともに、線形不良箇所を改善するため、新トンネルを建設し災害に強い道路整備を行うもの。事業区間は県境部の2`。1998年度に事業化され、調査や設計などが行われていたが、周辺地形の安定を見極めるため長年を要したが、ようやく主となるトンネル着工へ動き出す。18年度の開通を目指す。
現在、愛媛県側の国道33号からトンネル坑口への取り合い道となる小松谷川橋延長54bの建設が進められており、橋台2基のうち1基は完成済み、残る1基は近く有光組(松山市)の施工で着工する。上部工(単純合成鈑桁橋)についても片山ストラテックで15年3月20日の工期で発注済み。