建通新聞社四国
2014/07/01
【愛媛】松山赤十字病院を全面建替
松山赤十字病院(松山市文京町1 横田英介院長)は、病院の全面建て替えを一般競争入札するため、11月に入札参加資格要項を発表する。今後、電気設備や衛生設備、空調設備などの設備工事を分離発注するか、一括発注とするか。また参加企業を単独または共同企業体とするかなど、入札手法を11月までに検討する方針。2020年12月グランドオープンを目指し6カ年一括の大型工事が動き出す。
入札は15年1月となり、新病院棟は北棟(T期)と南棟(U期)に分けてスクラップアンドビルド方式で、15年10月から建設に着手する。計画では15年10月から17年7月の工期で北棟を建設し、外来・手術、管理部門などの機能を新棟に移設した後、既存の5号館(5階建て)、6号館(2階建て)、中央棟(地下1階地上2階建て)、給食棟(2階建て)を解体撤去。
跡地に18年2月から20年10月の工期で南棟を建設。病棟機能を新施設に移設した後、既存の1号館(5階建て)、2号館(地下1階地上8階建て)、3号館(同)を解体し、平面駐車場を整備し、20年12月に事業完了する。解体される既存施設の規模は約4万5000平方b。
新病院棟の規模は、鉄骨一部鉄筋コンクリート造の免震構造。北棟が地下1階地上6階建て、南棟が地下1階地上10階建て、北棟・南棟とも完成後は一体となり、総延べ床面積は約5万5000平方b、660床程度。既存施設の約1・2倍規模となる。ほか敷地南東部には付属施設として保育所や倉庫などが建設される。
設計は日建設計(大阪市中央区)が担当しており、現在、積算作業などを進めている。総事業費は当初の約250億円から人件費や建設資機材の価格上昇などにより300億円強が見込まれる。
建て替え事業は、現在地で診療・診察を継続しながらとなる。当病院は、3月31日に現施設北側に隣接する東雲小学校敷地の一部と市道を購入し、現敷地と一体的に活用し、新施設を建設する。敷地は約2万6180平方bとなり、現行の約1・5倍となった。現在、購入した用地にある東雲小学校のプールを9月末まで、南校舎部分を15年9月末までの期間で松山市に賃借しており、賃借期間完了後に市が施設を解体撤去・整地して返却する。
10月から敷地内北西部(プール跡地)に病院本体に先行して大和リース広島支店(広島市西区)が自走式の立体駐車場建設(330台、設備込)に着手。15年3月31日に完成、4月から供用する。規模は鉄骨造4層5階建て延べ6526平方b。
駐車場スペースは立体駐車場と平面駐車場を合わせ544台となり、今の約1・6倍となる。平面駐車場は災害時には2基分のヘリポートとしても活用される。