北海道建設新聞社
2014/06/30
【北海道】道が義務対象外の小規模病院などにもスプリンクラー設置費を補助
道は、小規模病院や有床診療所などに対し、スプリンクラー設置費用を補助する。地域医療の確保に向け、無床診療所や自力避難が可能な診療科のみを受け持つ施設など、設置が義務付けられていない施設も対象とする考え。27日の道議会予算特別委員会第1分科会で、高橋亨氏(民主党・道民連合)の質問に高田久保健福祉部長らが答えた。
スプリンクラーの設置はこれまで、延べ3000m²以上の病院に義務付けられていたが、2013年に福岡市内で発生した火災事故を受け、8月にも義務化対象を拡大した消防法施行令が改正される。
新たな施行令では、小規模病院や有床診療所も義務化対象とし、設置費用について1m²当たり1万7000円を補助する見込み。高田部長は「義務化対象か否かにかかわらず、整備を希望者する施設を補助対象とする」との姿勢を示した。
大河昭彦氏(フロンティア)は、入所申し込みの増加する特別養護老人ホームについて道の考えをただした。
道内の特養整備数は13年度末で415施設、2万4093人分と全国的にも高水準だが、在宅介護などを利用する入居希望者は13年度で2万6731人が確認されている。
こうした背景を踏まえ、鈴木隆浩高齢者保健福祉課長は「改築による定員拡大や、既存施設の定員枠を弾力的に運用し、要介護者の受け入れを検討する」と回答した。
サービス付き高齢者向け住宅などの整備を目的とする新たな基金についての野原薫氏(自民党・道民会議)の質問には、高田部長が9月までに15年度の実施計画をまとめ、国に提出するとした。