北海道建設新聞社
2014/06/25
【北海道】旭川駅前から地上5m延長400mの歩行者用エレベーター−市が構想
旭川市は、平和通買物公園の補助交通システムとなる仮称パークレールについて、地上5mの高さを水平移動する斜行エレベーターの導入を想定している。設置計画区間はJR旭川駅前から4条通までの約400m。内閣府の選定を受けた地域活性化モデルケースに掲げる提案事業の一つで、国の支援を受けての実現を目指す。
24日の第2回定例市議会一般質問で、同モデルケースに関する笠木かおる(民主・市民連合)、高花詠子(公明党)両氏の質問に祖母井孝範地域振興担当部長が答えた。
パークレールは中心部の歩行者補助交通システムとして構想。高齢者などの移動支援によるまちなか居住の動機付けのほか、観光客やまちなかを訪れた市民の集客設備として、中心部のにぎわい創出と回遊性向上に役立てる。
整備イメージの問いに対して祖母井担当部長は、地上から5mの高さを人を乗せたボックスが、車両のように水平移動する形状を説明。平和通の集客施設を結ぶことで「雨や雪の影響を受けない安全快適な移動空間を確保する」と答えた。
ルートや乗降場所の検討はこれから。活性化モデル推進で国から財源、規制などのアドバイスを受けて「実現を目指す」とした。実現すれば、国内初の市街地での設置になるという。
併せて検討しているキャノピー(屋根付き歩道)整備は、駅前から宮下通を経て1条通沿いのバス停までの約250mで、形状や構造の検討を進めていることを報告。「将来的に4条通までの延長を視野に入れている」とし、国の支援で整備の方向性が整理されれば、進ちょく次第で「予算措置を考える」と答えた。
パークレールとキャノピーは、政府が成長戦略改定の一環で進める地域活性化モデルケースに選定された市の提案の一つ「アクティブ買物公園」の中心事業。
市は、7月に他の事業を含めてモデルケースの推進本部を立ち上げ、国の各省庁担当者の支援や助言を受けて実現に取り組む。