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建通新聞社
2014/06/17

【大阪】うめきた2期方針作成へ体制整う 大阪市

大阪市は6月13日、うめきた2期区域まちづくり検討会の第1回会合を開いた。民間提案募集の優秀提案者との対話を踏まえて、同区域のまちづくり方針案を作成することが目的。3回程度会合を行い、12月ごろにまちづくり方針を決定する。これに先立ち、公募プロポーザルで事業者選定を進めてきた「うめきた2期区域のまちづくりの方針作成にかかる検討調査(先導的都市環境形成促進事業)」については、地域計画建築研究所(大阪市中央区)との契約を完了。方針検討へ体制が整った。
 第1回会合では、構成員の互選により、横浜国立大学名誉教授で東京都市大学教授の小林重敬氏を座長に選任。方針決定までのスケジュールと検討事項を確認した。
 今後は、優秀提案者とのワーキングによる対話を実施し、8月開催予定の第2回会合で、方針の骨格を固める。その後、必要に応じて検討会を開き、10月ごろに方針素案を作成(第3回会合)。パブリックコメントを実施し、12月末までに正式に決定する。
 検討調査業務では、検討会の企画・運営事務のほか、配布資料の作成、優秀提案内容の分析・整理、みどりの配置・規模や建物のボリューム、みどりを生かした景観形成の検討などを行う。納期は2015年3月末。
 うめきた2期区域は、グランフロント東側に広がるJR梅田貨物駅跡地17f。みどり豊かなオープンスペースを確保したまちづくりを目指している。
 まちづくり方針は、実際に開発を行う事業者を選定する2次プロポの募集条件の基本となるもので、小林座長は、「うめきたは、長く将来にわたり大阪の顔となるべき場所。採算性、事業性といった現実的な課題と理想のバランスをどうとるかが方針作成の重要な論点になる」と述べた。
 現実的な課題では、対象地区の埋設物や土壌汚染の撤去が必要になることや防災面、みどりの規模、見え方などについて、意見が出された。
 また、まちの骨格となる東西、南北道路や1期区域と連続性を持つデッキや人工地盤の形成など、景観形成、空間づくりの面からの検討も必要とした。
 みどりの配置については、詳細の議論はこれからだが、事務局は、2期区域の中央部にまとまった「みどり」を配置し、高層建築物は南北端に配置する案を推した。
 検討会の構成員は座長のほか、建築家で東京大学名誉教授の安藤忠雄氏(スーパーバイザー)、東京大学教授の隈研吾氏、大阪府立大学大学院教授の増田昇氏、ひょうご震災記念21世紀研究機構副理事長の室崎益輝氏、大阪府立大学特別教授・大阪市立大学特任教授の橋爪紳也氏、UR都市機構西日本支社長の大西誠氏、伊藤滋都市計画事務所パートナーの長島俊夫氏、大阪府住宅まちづくり部理事の井出仁雄氏、大阪市都市計画局長の川田均氏、東洋大学教授の根本祐二氏の11人。