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建通新聞社四国
2014/06/17

【徳島】地震対策行動計画に10項目追加

 徳島県は、2013年11月の県の南海トラフ巨大地震被害想定(第二次)や同年12月の国の南海トラフ地震対策特別措置法の成立などの状況変化を踏まえ、県地震対策行動計画を見直す。新たに国土強靭化地域計画の策定など10項目を追加するほか、水門等閉鎖の迅速化に自動閉鎖の新技術の実証実験を加えるなど既存12項目を拡充させる。
 見直し案は、12日に県庁で開かれた県南海トラフ・活断層地震対策行動計画推進委員会(委員長・村上仁士徳島大学名誉教授)で県が示した。新規に追加する10項目は、国土強靭化地域計画の策定のほか▽「自分の命は自分で守る」県民運動の推進▽防災スペシャリストティーチャーの育成▽「津波避難対策緊急事業計画」の策定の支援▽災害時の保健所間のバックアップ体制の構築▽県職員の「防災士資格取得」の推進▽県西部の防災拠点施設の整備▽災害時の業務継続に資する「テレワーク」の推進▽避難所などの通信機能強化の推進▽現物備蓄の確保―を追加する。
 このうち国土強靭化地域計画は、国土強靭化基本法の成立を受けて県として国土強靭化に関する施策を計画的に進めるため策定するもので、14年度中の策定を目指していく。建設関係ではこのほか、県西部の防災拠点施設の整備として「西部健康防災公園」(仮称)の14年度基本構想策定、避難所などの通信機能強化の推進で避難所などに公衆無線LANアクセスポイントを14年度中に整備することにしている。
 一方、既存の見直しは、拡充や数値目標の設定、上方修正が主な変更内容だが、水門等閉鎖の迅速化のほか、建設関係の主なものでは▽住宅の耐震化の促進(数値目標「20年度までに耐震化率95%」を「20年度までに耐震化率100%」に上方修正)▽特定の民間建築物の耐震化の促進(計画内容と数値目標の修正→診断義務付け建築物への補助制度の創設市町村数を15年度までに10市町に設定)▽土砂災害の危険性のある人家の保全対策の実施(15年度までの保全人家「500戸→800戸」への上方修正など)▽警察本部の防災拠点の強化(対象を警察本部から警察施設に拡大し、本部庁舎のほか各警察署の防災拠点機能強化に対浪化を追加)▽県立海部病院の移転改築の推進(数値目標「16年度に整備」を設定)―などを予定している。
 新規10項目の追加で項目総数は393項目になる。県は、順調なら6月県議会定例会での説明や議論などを経て、遅くても8月中の見直しを目指す考え。