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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/06/16

【群馬】県館林土木の本年度事業概要

 県館林土木事務所(岩下勝則所長)は、2014年度の事業概要を明らかにした。事務所予算には、昨年度補正予算分6・5億円と本年度当初予算分50・2億円を合わせた57・2億円を確保した。本年度は、国道354号大泉邑楽バイパスの4車線化に多額の工事費を投入するほか、一級河川新堀川導水路改修事業が下期に着工する。1998年度から埼玉県と進めていた国道122号昭和橋工区は、歩道橋の架け替えなどを行い、本年度中に完成を迎える。

 道路事業は、東毛広域幹線道路の一部である国道354号大泉邑楽バイパス(L3・05q)が2013年9月に暫定2車線で開通。昨年度からこれを4車線化する工事が進んでいる。
 路盤工などをメーンとする道路改良工事2件が、今月末にも技術力重視タイプの総合評価落札方式を適用した条件付き一般競争入札で公告される。また、下期にも舗装工事4件程度を発注し、大きく事業進捗を図るため、本年度に多額の工事費を投入する。
 東毛広域幹線道路は、全線で4車線化を行うが、同バイパスでは他工区に先駆け15年度中に4車線化が完了する予定。
 明和町川俣地内の国道122号昭和橋工区では、4車線化工事を実施中。新しい道路幅員に対応した歩道橋の製作が行われており、現有の歩道橋撤去工事の発注に向けた準備が進められている。順調に進めば、ことし中にも埼玉県と合同で完成式典が開かれる見通し。
 館林市苗木町から明和町川俣地内で実施している国道122号館林明和バイパスは、館林市下三林町で谷田川橋梁(L59m)と近藤川橋梁(L62m)の橋脚工1基ずつを上期に発注する。2橋の橋台工はすでに発注済み。上部工の製作架設工事も本年度中にそれぞれ公告される予定。2橋とも幅員23mの鋼2径間連続非合成鈑桁橋となっている。本年度は橋梁工事のほか、ボックスカルバートなどの構造物工事や用地買収を中心に実施する。
 さらに、館林市岡野町で実施している都市計画道路3・4・7西部1号線では、東武伊勢崎線アンダーパスの取り付け部整備工事が発注される。
 河川事業では、千代田町で新堀川導水路改修事業が着工を迎える。工事費は昨年度の補正予算で確保しており、渇水期に工事を実施する。同導水路は導水能力が不足し、大雨が降ると上流の農耕地などで浸水被害が発生している。これを受け、同事務所は用地買収せず、L1470mにわたり河道を拡幅させる考え。概算の総事業費は15億円で、事業期間は未定。
 工事は、河川敷内で護岸を後退させ断面を広げる予定だが、周辺が軟弱地盤であるため、大部分で地盤改良を必要とする可能性がある。同事務所はコスト軽減や早期の効果発現に向け、詳細設計を担当する技研コンサル(前橋市)と採用する工法を検討しているところ。
 大泉町西小泉地先の一級河川休泊川改修では、富士重工業大泉工場前の北門橋の架け替えに着手する。本年度は下部工と護岸工を予定しているが、工事時期については同工場と協議を重ねているところ。
 このほか、邑楽町中野地先の多々良川や板楽町海老瀬地先の板倉川の河川改修でも、引き続き護岸工を行っていく。