建通新聞社四国
2014/06/06
【愛媛】公立高校は5年連続で耐震化率最下位
文部科学省は、公立学校施設の耐震改修状況の2014年度調査結果(4月1日現在)を発表した。愛媛県の学校種別耐震化率は、高等学校が65・7%で5年連続全国最下位となったほか、小中学校が80・3%で全国46位のワースト2位。幼稚園が86・2%で全国23位、特別支援学校が91・5%で全国42位となった。
県は、高等学校施設の耐震化に13年度から重点施策として取り組んでおり、14年度にも47棟の耐震改修と5棟の改築を計画、17年度の耐震化完了を目標に順次整備を進めている。高等学校の全国平均耐震化率は90%。改築する5棟は新居浜西高本館、長浜高体育館、北条高部室、松山南高部室のほか、13年度からの繰り越しで西条高体育館。
特別支援学校は、15年度の耐震化完了を目指しており、14年度に2棟の改築を行う。2棟は松山盲学校寄宿舎、松山聾学校普通教棟。
一方、市町が管理者の小中学校の耐震化率は80・3%(表参照)。前年同期より4・7ポイント増加したものの全国順位を1ランク下げ46位と全国ワースト2位となった。全国平均耐震化率は92・5%。
市町別では新居浜市、上島町、久万高原町、砥部町、鬼北町、愛南町の1市5町で完了しているものの、西条市と大洲市が50%台、宇和島市と松野町が60%台となっている。
また幼稚園の耐震化率は前年度より6・5%伸び86・2%。全国平均の83・6%を上回り、全国23位となっている。
今回の調査結果を受けて文科省は、耐震化の進捗が遅れている市町村に対して、文部科学大臣から耐震化加速に関する積極的な取り組みを要請する書簡を118市町村あてに6月2日付で発送、県内では西条市、松山市、大洲市、今治市の4市に送付した。