日本工業経済新聞社(山梨)
2014/06/04
【山梨】農地環境整備天王原地区の事業見直しが承認
県農政部は、農地環境整備事業(国補)天王原地区(北杜市明野町浅尾)の事業計画見直しを県公共事業評価委員会に諮り、了承された。見直し計画では、事業費を4億3000万円増額し、区画整理面積を30aから50〜100aに拡大。排水路も延長586mから延長960m、鳥獣害防止施設も延長2500mから延長4400mに増やす。
本年度は区画整理10h、貯水層工事、鳥獣害防止施設工事(L2000m)を事業費3億円で実施し、2018年度の事業完了を目指す。
天王原地区は茅ヶ岳山麓西斜面に位置するが、養蚕業の衰退に伴い耕作放棄地が増え、鳥獣被害も発生している。そのため、区画整理などの基盤整備を行って農地集積を促進し、大規模経営体の参入などを視野に農地環境整備事業を計画した。事業は12年度に着手。13年度までに区画整理13h、排水路工(L300m)を実施した。
当初計画では、区画整理の造成工法を山成工法とし標準区画を30aとしていたが、大区画を求める声があったため、テラス式工法により50〜100aの区画に変更。排水路も当初は1系統だったが、下流側の断面が大きくなったため分割した排水形態とし、排水路延長を増やした。鳥獣害防止施設も、当初は広域農道より山側の農地を囲む計画だったが、広域農道西側の被害も想定されるため施工範囲を拡大した。
事業は区画整理を先行させ、その後に鳥獣害防止施設を整備し、18年度の完了を目指す。