日本工業経済新聞社(群馬)
2014/06/03
【群馬】上高田明戸線の新設に向け調査 富岡市の土木主要事業
富岡市は、5月補正予算案に盛り込んだ主な土木事業を明らかにした。市道下高尾白岩線などの道路改良事業に約8500万円、市道の補修に約1億円、交通安全施設に1000万円を計上。本年度事業化した市道上高田明戸線と11086号線の調査費も盛り込んだ。
当初予算が骨格予算だった富岡市では、今回の補正予算に新規事業など政策的な予算を計上。土木事業についても、補正予算で本格的な肉付けを行う。
市道路建設課によると、道路新設事業では、妙義町下高田地内を走る市道上高田明戸線と11086号線の調査に着手。経費として約600万円を計上した。
このうち上高田明戸線では、L200mほど道路を新設する。場所は一般県道宇田磯部停車場線との交差部。この付近は県道がカーブしているため見通しが悪く、同線から県道へ入りにくい。このため現道北側へ新たに道路を整備し、県道とつなぐ計画だ。
担当者は「これから地元に事業を説明し、承諾が得られれば測量などに入りたい」と話しており、来年度の用地買収着手を目指す。計画では事業期間を2017年度までとしている。
同線は一級河川高田川と並行する形で東西に抜ける道路。市中心部へのアクセスなどに利用されており交通量は多いという。
昨年度着工した市道下高尾白岩線の拡幅事業には、4250万円と市の道路事業では大幅に予算を割いた。現場は一般県道197号下高尾小幡線から南に続く道路で、同線西約150mにはセブンイレブン富岡相野田店(相野田767−1)がある。同線は小野小や北中の通学路。今回の整備で幅員を7mに広げ、安全に通行できる環境を整える。
全体計画はL350m。このうち昨年度L68mが完了し、本年度さらにL120m施工する。工事発注の時期は決まっていない。歩道は設置せず、幅員を広げることで安全を確保する。設計はタイヨーエンジニヤ(富岡市)が担当した。
内匠地内の芝宮県営住宅から東に向かい整備を進めている、市道8013号線には、1200万円を配分した。生活道路の利便性を向上させるため、幅員を6mに広げる事業。現場は、県営住宅から新鏑橋(県道富岡神流線)下から東へ抜ける道路で、今までは未舗装だった。昨年度までに橋西側まで整備が終わり、本年度は橋から東側L約80mを整備する。近隣では県が一級河川内匠川の改修を進めている。
県道一ノ宮妙義線から南に伸びる、市道5187号線の改良には、1000万円を振り分けた。
現場は一ノ宮地内。貫前神社方面へと上る坂の入り口で、近隣に東電北甘変電所がある。貫前神社へは東へ大きくカーブしながら上るが、勾配が7・5%ときついため、大型バスなどの底が地面に接触する状況だという。このため上り始めの部分を一旦西側に膨らませる格好で距離を取り、勾配を緩やかにする。整備延長はL約66m。市の職員が直営で設計を組み、年度内に着工、完成を目指す。