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建通新聞社四国
2014/06/03

【香川】高松市が地震・津波対策マニュアル改定

 高松市上下水道局は、香川県地震・津波被害想定の公表結果などを受け、「地震・津波対策マニュアル」を改定した。南海トラフでの地震を想定し、局において計画的な応急給水の実施や通常給水の早期回復、下水道施設の復旧などの応急対策の諸活動を迅速かつ的確に行うことが目的。応急業務と合せて、通常業務のうち継続性の高い業務や各種業務の再開時期も定め業務継続計画(BCP)も盛り込んだ。
 マニュアルの構成は、地震対策の基本条件を整理した総論、被害を未然防止・軽減するための予防対策、被害が発生した後に対応するための応急対策からなる。
 南海トラフ地震の想定を、発生頻度の高いレベル1(市内最大震度6弱)と最大規模のレベル2(同6強)に分類。津波は市内最大水位3・8bを想定。
 水道施設の被害は、レベル1で3浄水場(御殿・川添・後川)が機能停止、2浄水場(浅野・一ツ内)が機能低下。断水人口が12万4000人で断水率30%。レベル2では5浄水場(御殿・浅野・川添・後川・一ツ内)で機能停止、断水人口が32万9000人で断水率が79%。津波では1取水ポンプ所、4受水槽、5圧力監視所が浸水と想定。
 下水道施設は、レベル1で2下水処理場施設(牟礼・庵治)で機能低下、福岡ポンプ場で機能停止、23施設で機能低下。機能支障人口が6500人で支障率が2%。レベル2で3下水処理場(東部・牟礼・庵治)で機能低下、福岡ポンプ場で機能停止、25施設で機能低下。支障人口が6万4000人で支障率が22%となる。津波では6中継ポンプ場、12雨水ポンプ場で浸水と想定。
 応急対策の優先順位は発災から28日間を4段階に区分し、各段階で優先すべき応急対策業務を設定。発災〜3日目までに、体制確立、被害状況把握、施設の緊急措置、応急給水など市民の生命、健康維持を優先。
 4〜7日目は、仮設給水栓設置、仮設配管・ポンプ設置など市民の生活を支える業務を優先。
 8〜21日目は社会活動を支える活動も再開する。応急対策の目標では水道施設の応急給水目標などを設定した。