静岡県土木施工管理技士会静岡地区(小杉山正雄地区長)は5月29日、静岡県立科学技術高校の生徒に向けて「土木施工の技術講演会」を開いた。5回目を迎えた今回は、石福建設の鈴木正裕氏ら6人の社員が講師となって、実際の土木の仕事を紹介した。
都市基盤工学科1年生と理数科2年生の計84人に対し、小杉山地区長が「土木の仕事は達成感を味わえる。ぜひ、同じ喜びを感じてほしい」と呼び掛けた。
石福建設の社員による講義は、「土木の仕事って何?」と題して行った。小林大輔氏が、同社が手掛けた工事の写真を映しながら「形に残り、何年も皆さんに使ってもらえる醍醐味がある仕事」と説明。江嵜進一氏が最新の測量機器を紹介し、「1人でも測量ができる時代になった」と話した。
同校卒業生の社員、筒浦歩嵩、大長秀教、北沢岳士の3氏が先輩からのアドバイス。筒浦氏は「一番大事なのは一生懸命さだ。高校で学ぶことに無駄はない」と話した。大長氏は「学校生活の充実のために目標を持つことが大切」と訴え、「6月に1級土木施工管理技士の試験を受ける。合格して会社に貢献したい」。北沢氏は「工事は一人ではできない。人との結びつきが大切。日本の土木技術を支える人になりたい」と力強く話した。
鈴木氏は、「いろいろな仕事がある中で、皆さんの可能性を広げるためにも勉強をしてほしい。今、若手技術者が少ないから(就職するなら)土木がお得だ」とまとめた。
生徒は「有意義だった」「土木のスペシャリストになれるよう頑張りたい」「少しずつ土木に興味を持ち始めた」などと感想を述べた。
同校都市基盤工学科の坂本巧科長は、この講演会で「土木に興味を持ち、土木関係に就職する生徒も多く出ている。校外の講師による講義・学習は意義深い」と技士会への感謝の意を示した。
(2014/6/2)
建通新聞社 静岡支社