日本工業経済新聞社(山梨)
2014/05/22
【山梨】リニア工事発生土の活用先、県がJRへ提供
県は、リニア中央新幹線の建設工事に伴う発生土の県内における活用・処理情報を、事業主体のJR東海へ提供した。全体で12件。公共事業は4件、合計受入可能土量は210万立方m。早川・芦安連絡道路の整備(南アルプス市・早川町)やリニア駅周辺の基盤整備(甲府市)などを想定している。民間では、中北地域2カ所、峡東地域2カ所、峡南地域3カ所、富士・東部地域1カ所の8件。峡南の3カ所はいずれも10h以上で、相当量の受け入れが可能と見込んでいる。
リニア建設工事に伴う発生土の処理はJR東海の責務だが、円滑な事業推進のため、県に対して発生土の活用や処理への協力を2013年12月中旬に要請。県でもJRができる限り早期に発生土の処理計画を立てることに協力するため、担当部署であるリニア交通局が同月下旬に県内市町村や庁内各部局へ情報提供を要請した。その後、情報を14年5月中旬にまとめ、JRへ提供した。
寄せられた情報は12件。そのうち公共事業での活用は4件で、内訳は、早川・芦安連絡道路の整備(南アルプス市・早川町)、リニア駅周辺の基盤整備(甲府市)、その他2件。受入可能土量は合計で210万立方m程度。
民間での活用は8件。地域別では、中北2カ所、峡東2カ所、峡南3カ所、富士・東部1カ所。そのうち峡南の3カ所はいずれも10h以上と大規模で、相当量の受け入れが可能と見込んでいる。
JR東海では、このほど作成した環境影響評価書に、山梨県内の建設工事に伴う副産物(発生土、汚泥、コンクリート塊など)について発生量や再利用量などを記載している。工事期間約14年間の建設発生土は約672万立方m。そのうち約240万立方mは富士川町高下地区付近に計画する変電施設および保守基地の造成に再利用する。また、早川・芦安道路などの造成への利用も見込んでいると記述している。