日本工業経済新聞社(山梨)
2014/05/21
【山梨】14年度県交通安全実施計画、信号機LEDなど推進
国や県、市町村など県内の交通関係者で組織する県交通安全対策会議が20日に開かれ、2014年度の実施計画をまとめた。実施計画は@道路交通A鉄道交通B踏切道―の安全対策に分かれ、道路交通の安全対策では、県警察本部が信号機改良(LED化、高度化。71基)などを、国土交通省甲府河川国道事務所が自転車歩行者道整備(2000m)などを、県道路整備課が国道140号橋梁改築などを推進する。
鉄道交通の安全対策では、東日本旅客鉄道梶iJR東日本)が中央線トンネル修繕(上野原〜小淵沢、480カ所)やレール交換(1万1497m)などを、富士急行鰍ェ軌道道床改良(105m)などを実施する。
踏切道の交通安全対策では、JRが中央線で4カ所の踏切施設を木造からコンクリートへ変更。富士急行鰍ナも、警報灯のLED全方位化、夜間点滅灯の増設などを推進する。
交通安全実施計画は毎年度作成。各事業者が計画を作成して県交通安全対策会議で審議し、了承した。
14年度の県交通安全実施計画のうち、主なハード事業は次のとおり。
道路交通の安全対策
【県公安委員会(警察本部交通規制課)】
交通事故防止、自己危険箇所対策、新設道路対策、通学路対策などと共に、信号機などの交通安全施設の改良・更新などを推進する。
◆特定交通安全施設等整備事業
・交通管制エリアの拡大など(現在は約500基の管制エリアを拡大する)=1億394万6000円
・交通信号機の改良など(LED化、高度化など。71基)=8205万80000円
・その他=1億7121万円
◆県単交通安全施設等整備事業
・交通信号機(新設7基)=5473万7000円
・道路標識(626本)=8643万6000円
・道路標示(10万4285m)=7235万1000円
・その他=3929万8000円
【国土交通省甲府河川国道事務所】
公安委員会や関係機関と連携し、道路の改良、道路標識、区画線などの整備を推進する。
◆道路環境整備事業費=17億500万円
・自転車歩行者道(2000m)=5億3100万円
・歩道(2860m)=3億7500万円
・交差点改良(4カ所)=4億6500万円
・自転車駐車場(富士川町道の駅)=5600万円
・防護柵(13・9q)=9000万円
・区画線(87・4q)=9200万円
・情報機器(ITV更新など15基)=9000万円
・視線誘導標(20本)=600万円
【県農政部耕地課】
基幹農道や耕作道路まで、地域の特性を生かした整備を進める。農道の安全対策は、特に防護柵や標識などを重点に整備する。
◆国庫補助事業(34地区)
・農道整備(9790m)=17億9600万円
・安全施設など整備(一式)=3440万円
◆県単事業(3地区)農道整備=2億3554万1000円
【県森林環境部治山林道課】
軟弱地盤、急カーブ、法面崩落などの改良・舗装、ガードレール、落石防護施設、標識板などの設置・修繕を行う。
◆国庫補助事業
・林道改良(8路線、1289m)=3億3900万円
・林道舗装(6路線、3800m)=2億800万円
◆県単事業林道整備(45路線)=7481万2000円
【県県土整備部道路整備課】
高規格幹線道路、地域高規格道路、国・県道を整備する。
◆国道橋梁改築(国道140号)=36億7500万円
◆県単橋梁改築(韮崎南アルプス中央線浅原橋旧橋撤去など)=5億2500万円
◆緊急道路整備改築(国道137号ほか60路線)=53億5769万円
◆広域連携道路事業(国道300号ほか36路線)=15億7500万円
◆県単独道路改築(富士川身延線ほか40路線)=23億2727万3000円
【県県土整備部道路管理課】
緊急輸送路に指定されている道路を中心に防震災対策工事を実施する。
◆緊急道路整備修繕(国道358号ほか62路線)=28億157万3000円
◆道路修繕(県単。国道137号ほか13路線)=4億7208万円
◆広域連携道路修繕(国道140号ほか15路線)=4億7679万4000円
・歩道(1・2q)=7億4340万円
・自転車歩行者道(1・12q)=7980万円
・交差点改良(8カ所)=4億3995万円
・道路情報提供装置(1基)=1575万円
・安全施設(一式)=1億1396万7000円
◆県単独交通対策道路事業
・交通安全施設(歩道設置など。国道139号ほか18路線)=3億3756万8000円
・事故危険箇所対策(5カ所)=2800万円
・標識、区画線修繕、防護柵(国道300号ほか)=7573万3000円
・その他(照明など)=1億2409万6000円
【県道路公社】
◆道路施設の整備
・防護柵設置(0・1q)=200万円
・区画線設置(10q)=400万円
・舗装補修(3000u)=1500万円
【県県土整備部都市計画課】
地震災害時の復旧・復興の拠点となる都市公園を整備する。都市部の交通環境の安全性や快適性を確保するために街路整備事業(都市計画道路)を推進する。
◆都市公園の整備
・大規模公園(富士北麓、富士川クラフトパーク、曽根丘陵)=2億7486万7000円
・都市基幹公園(小瀬スポーツ、笛吹川フルーツ)=3億1000万5000円
◆都市計画道路(街路)の整備
・県施行(15路線21カ所)=22億6713万3000円
・市町村施行(4路線5カ所)=21億2320万5000円
◆区画整理事業(1カ所)=11億4000万円
鉄道交通の安全対策
【東日本旅客鉄道梶z
鉄道交通の安全対策として、近代化と共に新型車両の投入、路線の強化・ロング化、信号保安設備の向上などを推進する。
◆中央線関係
・トンネル修繕(上野原〜小淵沢、480カ所)
・斜面対策(韮崎〜新府、1カ所)
◆お客さまへのサービス
・石和温泉駅南北自由通路整備
・塩崎駅南北駅前広場整備
・小淵沢駅改良工事
◆立体交差工事
・甲府駅構内こ線道路橋改築(横沢)
◆その他乗り心地向上工事
・レール交換(1万1497m)
・分岐器交換(29組)
・PCマクラギ交換(1505本)
【富士急行梶z
施設の近代化、軌道の強化など鉄道環境の整備を推進する。
◆軌道強化
・軌道道床改良(105m)
・コンクリート枕木化(600本)
・合成枕木化(分岐器30本、本線10本)
・重軌条化(725m)
◆信号保安設備
・継電連動装置改良(1カ所)
◆電路施設整備
・コンクリート柱化(34本)
◆運転保安設備
・ATS(分岐器用)増設(1カ所)
踏切道の交通安全対策
【JRグループ】
踏切施設の整備(舗装修繕)を実施する。
◆中央線関係(木造踏切をコンクリート踏切へ変更する)
・落合新道踏切(山梨市〜春日居町)
・北高校踏切(日野春〜長坂)
・大井ノ森踏切、篠尾踏切(長坂〜小淵沢)
◆身延線関係
・電子踏切化
【富士急行梶z
自動車通行量の多い踏切道を中心に踏切保安設備、注意柵、停止線などの設置を行い、踏切道の事故防止を図る。
◆視認性向上による安全対策
・警報機の取り換え、警報灯のLED全方位化、夜間点滅灯の増設
・遮断棹の視認性向上(タレベルトの設置、反射灯、反射テープの張り替えなど)および大口径化
・停止線の設置要請
・踏切防護柵の取り換え
・踏切道敷板の整備