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建通新聞社四国
2014/05/20

【香川】県が施工パッケージ型積算を導入

 香川県は2014年7月から「施工パッケージ型積算方式」を導入する。同積算方式は、直接工事費の施工単価ごとに機械経費・労務費・材料費を含んだ「施工パッケージ単価」を設定する新たな積算方式。受発注者間の合意単価と入札時に応札者から提出された工事費内訳書の単価を活用し、複数年の単価傾向や実態調査による実際の施工状況などの変動を踏まえて設定する。
 国土交通省は12年10月から63工種で施工パッケージ型積算方式を導入。13年10月からは146工種を追加し209工種に施工パッケージ型積算方式を拡充した。香川県は同積算方式に本格対応するため、地域特性を踏まえた補正率に対応できる積算システムの改修工事を13年度から進めてきた。6月30日までに新システム改良を完了し7月1日から施工パッケージ型積算を導入する全ての部分で本格対応する考えだ。
 業界内には同方式で収集する応札者単価と合意単価の平均化が下落傾向になるため、積算価格が年々下がるのではとの懸念が一部である。しかし、歩掛り実態調査による価格補正をした上で標準単価に反映させることや、地域の補正式も公表されているため、導入後の状況を静観視する構えだ。
 従来の積み上げ歩掛りが順次、施工パッケージ型に移行。積算作業の簡素化と省力化が図れる。元・下請負間の契約の透明性だけでなく、補正式の公表により受注後の単価協議や設計変更などで受発注者間の協議の円滑化などの効果が期待されており、全国の自治体に広がりつつある。