建通新聞社(岡山)
2014/05/19
【岡山】南部地域に博物館構想 真庭市 パブリックコメントを募集
真庭市は、勝山地域以南に市立博物館(仮称)を整備する構想案を明らかにした。規模は延べ面積5000平方b以上、資料の保全に十分対応できる耐火・耐震構造を想定している。施設内には常設展示室、企画展示室のほか、講堂、教室、玄関ホール、インフォメーションセンター、実習室、体験学習室、視聴覚関係室などを配置する。また、サイバーミュージアム(仮称)として、博物館の展示・収蔵資料と各種催事の公開、情報発信を行うため、インターネット環境を整え、博物館施設間をつなぐネットワークを構築する。実施計画の策定など今後の整備スケジュールや建設地などは現在のところ白紙の状態で、時期を見て検討を進めていくとしている。
構想案では、2005年の町村合併時にそれまで9町村が保管してきた資料類をそのまま各資料館へ保存していることから、資料館施設の中核センター的な役割を担う新たな博物館を市南部地域に整備する。既存施設については、内外からの観光客を幅広く集客していることから、一定の方針のもとに存続させる方針。
市内に10カ所ある資料館は、施設面での老朽化や展示室等も狭小なものが多く、2階建ての施設についてはエレベーターが設置されていないなど、利用に不便な状況もあり、それぞれ施設機能に方向性を与え、利活用を図っていく。
構想案の段階で示されている方向性は、歴史・民俗資料館として蒜山郷土博物館、川上歴史民俗資料館。自然系資料館として津黒いきものふれあいの里、真庭市オオサンショウウオ保護センター。
また、北房ふるさとセンターと美甘みどりふれあい会館と収蔵庫機能として当面存続。このほか、観光施設として勝山郷土資料館・勝山武家屋敷館は町並み保存地区の歴史ガイダンス施設、湯原温泉民俗資料館は温泉ミュージアムとして利活用する。
5月中にパブリックコメントを募集しており、構想案は寄せられた意見を踏まえ6月以降に成案としてまとめる。