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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/05/15

【群馬】公共施設マネジメントシステムを導入

 県管財課財産活用推進室は、県有施設約130棟を対象に長期保全計画の作成を予定している。計画作成や施設評価の効率化に向け、本年度から公共施設マネジメントシステムを導入する。システム導入にあたっては公募型プロポーザル方式で業者選定を行い、早ければ5〜6月にも公告する。順調なら7月下旬にも契約を結び、県有施設の効率的な保全を図っていく。

 財産活用推進室では2014〜16年度の3年間で、おおむね延べ床面積1000u以上の県有施設約130棟を対象に、長期保全計画の作成を見込んでいる。
 ただ、実際にその建物内で業務をしている部局と協議して今後の施設利用計画や行政サービス面などを把握した上で、長期保全計画を作成する必要がないと判断した場合には対象から外すため、最終的に長期保全計画を作成する棟数は130を下回る可能性もある。
 ノウハウ蓄積のため、すでに昨年度から試行的に数棟の劣化診断を開始している。本年度から本格的に劣化診断をスタートさせていき、業務を重ねていく中で診断方法などを改善しながら進めていく。
 初年度となる本年度は、約40棟で劣化診断と長期保全計画の作成を行うことを想定している。専門の技術職員がいるため、直営で劣化診断や長期保全計画を作成する。長期保全計画には施設設備の整備年度や次回修繕予定年度など、施設に関する情報を細部にわたって盛り込んでいく。対象施設数が膨大であるため、集計作業や分析作業の効率化を図るべく、まず本年度はマネジメントシステムサーバーを設置する。本年度事業費には591万9000円を計上しているほか、15〜19年度を期間とした債務負担行為859万4000円を設定している。
 設置するサーバー内に、劣化診断や長期保全計画作成で得られた各施設の修繕履歴など基礎的なデータを入れ、蓄積することで将来にわたる業務の効率化を図る。最終的に対象全施設のデータをサーバー内で管理し、効率的な作業に努めていく。
 マネジメントシステムサーバーの設置業者は公募型プロポーザル方式で選定していく。現在は業者選定に先立つ作業を進めている段階で、順調なら5〜6月ころにも公告し、7月中旬に最優秀者を決定、同月下旬の契約を目指している。
 予定では、16年度までに作成する必要がある全施設の長期保全計画をまとめ、その後は計画に基づいて各施設の改修・修繕など長寿命化に向けた保全を行っていく。
 財産活用推進室は「職員の慣れや、効率的なやり方を構築していく中で、劣化診断や長期保全計画作成業務のスピードアップを図っていきたい」と話している。