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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/05/14

【山梨】甲府河川国道14年度道路事業、新環状北部区間で設計

 国土交通省甲府河川国道事務所は、2014年度の道路事業の概要をまとめた。中部横断自動車道(富沢〜六郷)では、新たに一色トンネル(L1339m)に着工するなど全線で改良、橋梁、トンネル工事を推進する。新山梨環状道路(北部区間)では道路設計、環境調査を、国道52号上石田改良では荒川橋改良(旧橋撤去)工事を実施する。14年度の道路事業費は357億500万円(維持管理費、調査費などを除く)。
 14年度の主な道路事業は次のとおり。
 【中部横断自動車道(富沢〜六郷)】
 (仮)富沢IC(南部町)〜(仮)六郷IC(身延町)の28・3qでは、新たに一色トンネル(L1339m)に着工するなど、全線にわたり改良、橋梁、トンネル工事を実施するとともに、道路設計、用地買収を推進する。関東地方整備局では、「一色トンネル(その2)工事」の一般競争入札を5月12日に公告した。工事概要は掘削・支保工(機械掘削)約130m、(発破掘削)約460m、覆工コンクリート・防水工約590mほか。
 関東地方整備局が山梨県に通知した直轄事業計画によると、富沢IC〜南部IC間では原戸川橋(L59・5m)の下部工、椿根第2トンネル工(L131m)、同第3トンネル工(L133m)などを予定。南部IC〜身延IC間では富士川橋(L995m)の上下部工などを、身延IC〜六郷IC間では改良工などを計画している。
 14年度事業費は309億円。内訳は、工事費294億4470万円、測量設計費12億3840万円など。14年3月末時点で、用地進捗率は約99%、事業進捗率は約35%。富沢〜六郷間は17年度に開通の予定で、残事業費の内訳(事業進捗などを踏まえた便宜上の事業費)は、15年度約380億円、16年度約360億円、17年度約250億円。
 【国道20号新山梨環状道路(北部区間)】
 北部区間(L15q)は13年3月に都市計画決定され、そのうち事業箇所は甲斐市牛句〜宇津谷の5q。14年度は道路設計、環境調査を実施する。14年度事業費は2億円。県に通知した事業計画によると、14年3月末時点で、用地進捗率は0%、事業進捗率は約4%。
 【国道20号大月バイパス】
 大月バイパスは、大月市駒橋〜花咲の約3・2qで、10年度までに駒橋〜大月二丁目(国道139号)の1・7qが開通している。現在は残る1・5q区間で事業を進めており、14年度は、桂川橋(L124m)の下部工、上部工、花咲地区改良工、JRアンダーボックス工、道路設計、埋蔵文化財調査、花咲地区用地買収を推進する。桂川橋下部工は天野工業鰍ェ担当。発注見通しによると、桂川橋上部工(PC2径間連続箱桁)は第4四半期に発注の予定。
 県に通知した事業計画によると、14年度事業費は7億1200万円。内訳は、工事費6億3150万円、測量設計費2370万円、用地費および補償費5500万円など。
 14年3月末時点で、用地進捗率は約96%、事業進捗率は約82%。残区間は18年度の開通を予定しており、残事業費の内訳(事業進捗などを踏まえた便宜上の事業費)は、15年度約25億円、16年度約20億円、17年度約7億円、18年度約3億円。
 【国道20号新笹子トンネル改修】
 大月市笹子町黒野田〜甲州市大和町初鹿野までの防災事業として14年度に新規事業化した。延長は約3・3qで、14年度は測量、地質調査を実施する。県に通知した事業計画によると、全体事業費は150億円で、14年度事業費は5000万円。
 【国道52号上石田改良】
 甲府市寿町〜上石田まで約1qの道路拡幅事業で、14年4月21日には寿町〜上石田一丁目まで0・75qの4車線化で完了・開通した。
 14年度は、4車線化が完了した同区間で荒川橋改良工事(旧橋撤去。L97m)を実施するとともに、富竹一丁目〜上石田一丁目までの0・25q区間で道路設計、用地買収を推進する。
 県に通知した事業計画によると、14年度事業費は5億4300万円。内訳は、工事費5億1200万円、測量設計費1370万円、用地費および補償費1590万円など。14年3月末時点で、用地進捗率は約67%、事業進捗率は約83%。
 【国道138号新屋拡幅】
 富士吉田市上吉田七丁目〜上吉田堰林まで約2・6qの拡幅事業。14年度は、道路設計を進めるとともに新たに用地調査を実施する。14年度事業費は7000万円。県に通知した事業計画によると、14年3月末時点で、用地進捗率は0%、事業進捗率は約2%。
 【国道139号都留バイパス】
 全体計画は都留市十日市場〜田野倉まで約8qで、10年度までに主要地方道都留道志線から県道四日市場上野原線まで5・6qが開通している。
 14年度は、上谷地区改良工事および道路設計を実施する。発注見通しによると、上谷地区改良工事(舗装工、縁石工、約280m)は第2四半期に発注の予定。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は1億5000万円で、内訳は工事費1億4000万円、測量設計費970万円など。14年3月末時点で、用地進捗率は約74%、事業進捗率は約76%。
 【国道52号貢川地区歩道整備】
 14年度に新規着手。歩道が狭く波打ち歩道となっている県立美術館前および県立文学館前など0・4q区間について歩道拡幅を行う。14年度は調査設計、用地買収を行う。
 県に通知した事業計画によると、14年度事業費は6000万円で、内訳は測量設計費2080万円、用地費および補償費3900万円など。
 【国道138号山中湖自転車歩行者道整備】
 山中湖西岸で自転車歩行者道が未整備の2q区間が対象。調査設計、設置工事を実施する。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は5億3100万円で、内訳は工事費5億1000万円、測量設計費1970万円など。
 【その他の交通安全事業】※事業費は県に通知した事業計画による
 ◆国道52号鰍沢地区歩道整備=調査設計、用地買収、歩道設置工事。14年度事業費6000万円(工事費2100万円、測量設計費680万円、用地費および補償費3200万円など)
 ◆国道52号飯野新町交差点改良=調査設計、用地買収。14年度事業費5400万円(測量設計費2480万円、用地費および補償費2900万円など)
 ◆国道139号本栖地区歩道整備=調査設計、用地買収、歩道設置工事。14年度事業費5400万円(工事費3500万円、測量設計費980万円、用地費および補償費900万円など)
 ◆国道139号精進湖入口交差点改良=調査設計、用地買収、歩道設置工事。14年度事業費2億5800万円(工事費2億4400万円、測量設計費1030万円、用地費および補償費300万円など)
 ◆国道139号一本木交差点改良=調査設計、用地買収、交差点改良工事。14年度事業費1億2300万円(工事費8100万円、測量設計費2070万円、用地費および補償費2100万円など)
 ◆国道139号上暮地歩道整備=調査設計、用地買収、歩道設置工事。14年度事業費2億100万円(工事費1億7100万円、測量設計費950万円、用地費および補償費2000万円など)。15年度完成予定。発注見通しによると、「H26上暮地歩道設置他工事」(歩道設置640mほか)は第1四半期に発注の予定。
 ◆国道139号都留文大入口交差点改良=調査設計、用地買収。14年度事業費3000万円(測量設計費1000万円、用地費および補償費2000万円など)
 【電線共同溝事業】
 ◆国道20号甲斐電線共同溝=甲斐市富竹新田〜竜王まで2・6qが事業区間。14年度は本体工事、引込管など工事を実施する。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は3000万円で、内訳は工事費2390万円、測量設計費600万円など。
 ◆国道20号甲府電線共同溝=甲府市上阿原〜蓬沢まで2・8qが事業区間。14年度は調査設計、本体工事を実施する。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は2500万円で、内訳は工事費2000万円、測量設計費500万円。
 ◆国道52号上石田電線共同溝=甲府市上石田一丁目〜寿町の2qで、上石田改良事業と一体となって事業を行う。14年度は引込管など工事および路面復旧工事を推進する。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は9000万円で、内訳は工事費8970万円など。14年度に完成予定。
 ◆国道139号富士北麓・富士北麗(2)電線共同溝=富士北麗(富士河口湖町船津〜富士吉田市上吉田、L7・4q)、富士北麗(2)(鳴沢村前原〜富士河口湖町船津、L7・1q)ともに本体工事などを推進する。県に通知した事業計画によると、14年度事業費は、富士北麗が9億円、富士北麗(2)が3億3000万円。
 【防災対策】
 ◆国道20号=上野原防災、梁川防災、富浜防災、笹子防災、大和防災
 ◆国道52号=福士防災、大和防災、夜子沢防災、八日市場防災ほか
 【橋梁補修】
 ◆国道20号=天王橋、真木橋、笹子川橋、法雲寺橋ほか
 ◆国道52号=大城川橋、新早川橋南跨道橋、勅使川橋
 ◆国道139号=柿園橋、聖川橋