建通新聞社(神奈川)
2014/05/09
【神奈川】川崎市 初山住宅を段階的に建て替え
川崎市は、老朽化が進んでいる市営初山住宅を2016年度から段階的に建替える方針だ。そのため、建て替え方法や基本計画を検討する「(仮称)初山住宅建設計画に係る基本計画等策定業務」について公募型プロポーザルを実施し、市浦ハウジング&プランニング(東京都文京区)を委託予定者に特定した。履行期限は2015年3月13日。
初山住宅の現在の建物は1964年に建設したもの。鉄筋コンクリート造3階建てから5階建ての建物が13棟あり、戸数は合計302戸。これを鉄筋コンクリート造4〜5階建て、計300戸程度の共同住宅に建て替えるとともに、集会所、公園を整備。また将来的には、敷地内に福祉施設などの建設用地を確保することを前提としている。
今回のプロポーザルでは、@斜面地におけるユニバーサルデザインに配慮した配置計画A長期活用(70年以上)に対応した住宅仕様―の二つの課題について提案を求めた。斜面地にある初山住宅で、バリアフリー化、ユニバーサルデザインを実現するためには、配置計画と外構工事などの工夫が必要で、敷地内で造成を行うことも考えられる。
また、住宅を集約した後の敷地は、公園用地に敷地面積の約6%程度、福祉施設などの用地に600平方b以上を確保する。
70年以上活用することを予定しているため、住民が生活しながら設備などの大規模修繕が行なえる計画とする。また、高齢の居住者については初山住宅内での移転を前提に計画作りを進める。
初山住宅全13棟のうち、9号棟は耐震診断の結果、耐震性があり、1〜6号棟、12号棟、13号棟は13年度に耐震改修工事を完了。10号棟、11号棟の建て替え事業は15年度に入居者が移転した後、解体工事を行い、16年度に建て替え工事に着手する予定。7号棟、8号棟も13年度耐震改修工事を完了し今後20年使用する。
所在地は、川崎市宮前区初山2ノ16ノ10。敷地面積は2万3680平方b。