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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/05/09

【群馬】汚水処理施設整備交付金4地区に計4・3億円

 県下水環境課は、本年度の汚水処理施設整備交付金(農業集落排水)の事業概要をまとめた。渋川市の深山・長井小川田地区、宮田地区、持柏木第1地区、持柏木第2地区−の4地区に計4億3403万円(事務費含む)が内示された。当該地区と隣接する地区への管路のつなぎ込みや処理施設の機能強化を進め、県内の汚水処理人口普及率向上を目指す。

 事業は、国の汚水処理施設整備交付金を活用し、汚水処理施設整備を促進させ、農業用水の水質保全や農村生活環境の改善、農業生産の安定、活力ある農村社会の形成を図るもの。
 当該地区と隣接する地区の処理場に管を敷設・接続することで、当該地区に新たに処理場を建設することなく汚水処理をできるようにする。当該地区へ新たな処理場を建設しないことにより、従来型の事業からコストを縮減しつつ、汚水処理人口普及率の拡大を目指す。
 地区別に見ると、本年度は深山・長井小川田地区に1億1200万円、宮田地区に1億9800万円、持柏木第1地区に7700万円、持柏木第2地区に4100万円が内示された。事業主体は渋川市で、事業費のうち国が50%、県が5%を補助する。
 深山・長井小川田地区では2007年度から事業着手しており、隣接する赤城町津久田地区へと接続するL1万7692m(φ150o)を整備する。本年度は管路工L1277m、マンホールポンプ3カ所、舗装本復旧A780uを予定。16年度の完成を目指しており、本年度分を含めた残事業費は2億5974万円となっている。
 宮田地区では12年度から事業着手しており、赤城町樽地区の処理場機能を強化するとともにL7170m(φ150o)を敷設・接続する。本年度は処理場機能強化のほか、管路工L1900m、舗装本復旧A560uを実施。17年度の完成を目指しており、本年度分を含む残事業費は4億7260万円となっている。
 持柏木第1地区では昨年度から事業着手しており、北橘町小室地区につなぎ込む。全体でL5136m(φ150o)を敷設・接続する。本年度はこのうちL1383mの管路工を予定。18年度の事業完了を目指しており、本年度分を含む残事業費は3億4730万円という状況。
 持柏木第2地区でも第1地区と同様に昨年度から事業着手しており18年度での完了を目指す。北橘町下小室地区へと接続するもので、全体でL2456m(φ150o)を敷設する。本年度はL633mを実施予定で、本年度分を含む残事業費は1億7170万円となっている。
 群馬県は農業集落排水のほか、下水道や合併浄化槽などの汚水処理施設整備が全国と比較して遅れている状況。汚水処理人口普及率は11年度末で74・3%となっており、全国平均の87・6%を下回り、全国で36位、関東地方では最下位に甘んじている。「はばたけ群馬・県土整備プラン2013−2022」では、11年度末の汚水処理人口普及率74・3%に対し、22年度末までに91・7%とする目標を掲げており、県民の生活環境を守るとともに首都圏に良質な水資源を安定的に供給するため、県と市町村が連携して汚水処理施設整備を推進していく。