日本工業経済新聞社(山梨)
2014/05/08
【山梨】リニア駅周辺整備で施設内容や造成計画の基本方針策定業務プロポ公告
県リニア推進課は、甲府市大津町に計画されているリニア駅の周辺整備に向けて、整備基本方針策定業務(その1)の公募型プロポーザルを公告し、提案募集を開始した。今回の業務では、導入機能の配置や交通アクセスを検討し、交通施設(駅前広場や駐車場、主要道路など)、公園緑地、排水施設(調整池や水路など)、造成、景観などの基本計画を作成する。新駅駅舎内の整備方針も作成し、概算事業費も算定する。
県では今回の業務のほかに「整備手法」の検討に関する業務も委託する計画で、これらの業務成果や有識者による検討委員会の意見などを基に、本年度末に駅周辺整備基本方針をまとめる。
プロポの参加形態は2者以上JVで、2004年度以降に同種業務実績を有することなどが条件。参加表明は5月15日まで、企画提案は5月30日まで受け付け、ヒアリングなどを経て特定者を決定し、6月12日に通知する。想定業務規模は約1250万円(税込み)。履行期間は15年3月13日まで。
リニア駅の周辺整備は県の担当。県ではリニア活用基本構想を基に、駅周辺の土地利用方針や交通アクセス方針、新駅の整備方針などを検討してきた。
県が検討委員会に示した案によると、新駅周辺地区(駅からおおむね200m〜300mの範囲)に配置する機能の規模は約24hで、駅前広場、パーク&ライド方式の駐車場、区画道路、文化観光施設などを予定。
今回の業務では、交通アクセスおよび基盤整備の基本計画を作成する。内容は@交通施設計画(駅前広場、駐車場、主要道路など)A公園緑地計画B排水施設計画(調整池、水路など)C造成計画D景観計画Eその他の施設計画。
具体的には、現地の把握と敷地分析を行い、基本計画を検討・作成。また、配置案を踏まえた区域内主要道路の検討、新山梨環状道路や国道358号、JR身延線へのアクセス検討、JR東海が整備する駅の基本施設以外の部分の利用者動線および施設配置の検討も行う。これらを盛り込み、実勢価格に基づいた概算工事費も算出する。
求める提案内容は@実施方針A業務実施体制B農地として利用されている駅周辺の留意事項の対策案C駅周辺地区の外側エリアの今後のあり方―など。参考見積書の提出も求め、提出された資料やヒアリングを基に選定委員会で業務委託予定者を特定する。
今回の業務以外にも県では、施設関係の整備手法検討業務(誘致施設の条件整理、立地促進策の検討、施設運営手法の検討など)、農地関係の整備手法検討業務(事業スキームの検討など)も委託する予定で、これらの業務結果や検討委員会の意見などを踏まえ、リニア駅周辺整備基本方針を本年度内に策定する。