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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/05/02

【山梨】富士川砂防事務所の14年度事業、黒川第五砂防堰堤工など

 国土交通省富士川砂防事務所は、2014年度の事業概要をまとめた。14年度事業費は35億5800万円(13年度当初は32億3500万円。13年度当初比10%増)。事業箇所は19カ所。土砂災害対策施設整備では武智川下流床固群の床固工(北杜市、長野県富士見町)、黒川第五砂防堰堤工(北杜市)、春木川山腹工整備(早川町)などを、砂防施設の整備では大武川第五砂防堰堤整備(北杜市)などを実施する。
 武智川の下流域は土石流危険渓流の下流に位置し、長野県施工で流路工が整備されたが昭和57年災害で被災。その後部分的に改修を行っているが、流路断面の流下能力不足で洪水・土砂氾濫の発生が懸念されているため床固群を整備する。14年度は帯工および護岸整備を実施する。発注見通しによると「武智川第5帯工護岸工事」(帯工一式、護岸工L約100m)を第2四半期に発注する。
 釜無川上流域の黒川は脆弱な地質構造の荒廃渓流で、第五砂防堰堤群の整備に向けて14年度は工事用道路を整備する。春木川では早川町で山腹工による土砂流出防止対策を実施する。大武川では第五砂防堰堤の整備(1基)を進め14年度の完成を目指す。
 そのほかソフト対策では、土石流などを監視するTVカメラの画像や流域の降雨情報を提供するシステムの整備を推進する。
 関東地方整備局が山梨県に通知した14年度直轄事業計画(4月現在)によると、富士川水系の砂防事業の山梨県内事業費は34億5200万円。内訳は、工事費26億4751万円、測量設計費6億5333万円、用地および補償費946万円、船舶および機械器具費1億3220万円など。
 富士川砂防事務所の14年度事業箇所と事業内容は次のとおり。
 ◆石空川中流床固群(北杜市)=床固工
 ◆釜無川本川山腹工(北杜市。長野県富士見町)=山腹工
 ◆黒川第五砂防堰堤(北杜市)=砂防堰堤
 ◆尾白川下流床固群(北杜市)=床固工
 ◆大武川第五砂防堰堤(北杜市)=砂防堰堤
 ◆白河内第三砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆荒川上流砂防堰堤群(南アルプス市、早川町)=砂防堰堤
 ◆内河内第五砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆奥沢砂防堰堤群(早川町)=砂防堰堤
 ◆保川第五砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆春木川山腹工(早川町)=山腹工
 ◆小武川砂防堰堤群(北杜市、韮崎市)=床固工
 ◆黒桂河内第四砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆広河内第五砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆池の沢第三砂防堰堤(早川町)=砂防堰堤
 ◆塩島沢砂防堰堤群(早川町)=砂防堰堤
 ◆武智川下流床固群(長野県富士見町)=床固工
 ◆釜無川流域砂防施設改築(韮崎市、北杜市)=砂防堰堤
 ◆早川流域砂防施設改築(早川町)=砂防堰堤