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建通新聞社
2014/05/02

【大阪】技術審査型に代わり実績申告型有効 府都整

大阪府都市整備部は、総合評価方式の技術審査型に代わる入札制度として実績申告型が有効と判断。今後、技術審査型の適用を中止し、実績申告型に移行する。併せて、実績申告型の適用範囲を拡大。効果を見極めた上で、さらに対象範囲を拡大していく方針だ。
 実績申告型については、これまで土木A(3億5000万〜9億円)とB(9000万〜3億5000万円)に限定していた対象範囲を、土木AA(13億5000万〜20億2000万円)、A+B(9億〜13億5000万円)、A、B、一部C(6000万〜9000万円)に拡大。5月中に対象案件を絞り込み、順次公告していく。
 実績申告型は、2011年度に府独自の制度として試行的に導入したもの。「実績評価基準」に基づき入札参加者が申告する評価点(申告点)の合計が、参加資格に定める「評価基準点」以上となる入札参加者により価格競争を行い、落札候補者を決定する。
 実施件数は、11年度に8件、12年度に34件、13年度に40件と少しずつ増やしてきた。
 今回の対象範囲の拡大では、実績評価基準の改正も併せて実施。入札参加者の施工実績と配置技術者の工事実績を過去10年間から過去15年間に変更した。
 また、「配置技術者の同種工事の工事成績点」を新たに追加。同項目については、周知期間に3カ月を設定し、8月1日から運用を開始する。
 府の契約制度を一元的にまとめる契約局では、「事業者の事務軽減につながる先進的な取り組み。他工種にも拡大していきたい」としている。
 府では、国の簡易型に当たる総合評価方式として、06年度から技術審査型を採用。07〜13年度に230件を実施したが、▽技術評価点1点の重さについて的確な説明が難しい▽優秀な工事成績点を保有している企業が著しく有利−といった課題が判明。
 対して、実績申告型が総合評価資料の作成に係る事業者の負担軽減など入札事務の簡素化に効果が認められたため、比較的に技術的難易度の低い案件で総合評価に代わる制度として有効と判断した。