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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/28

【群馬】ことしの県内地籍調査は11・32ha

 県農村整備課は、本年度に各市町村が実施する地籍調査事業計画をまとめた。本年度から榛東村と上野村が新規事業着手するほか、昨年度に休止した川場村が事業を再開。県内21市町村で計11・32km2を実施予定で、事業費は3億9647万円が見込まれている。榛東村と上野村の事業化により、未着手自治体は7町村となった。

 地籍調査は、国土調査促進特別措置法に基づき作成される「国土調査事業十箇年計画」に基づいて行われている。現在は2010年5月に閣議決定された第6次計画に基づいて実施されている。計画期間は10年度から19年度までの10年間。第6次計画に基づく県内の計画面積230km2に対し、昨年度までの4年間で49・72km2の実績となっている。
 本年度から新規着手する榛東村では、第6次計画面積1・11km2に対して、本年度は673万円を投入して0・12km2の進捗を図る。上野村の第6次計画面積は6・81km2となっている。本年度事業費は825万円で、0・11km2の調査を実施する。また、再開する川場村は426万円の事業費で0・06km2の調査を進める。
 榛東、上野、川場の3村のほか、本年度も継続して調査を実施するのは◇高崎市◇桐生市◇伊勢崎市◇太田市◇館林市◇渋川市◇藤岡市◇富岡市◇安中市◇みどり市◇吉岡町◇神流町◇中之条町◇長野原町◇嬬恋村◇東吾妻町◇昭和村◇みなかみ町−の18市町村。
 高崎市では5480万円の事業費で2・01km2、渋川市では2418万円の事業費で1・24km2、中之条町では6930万円の事業費で1・65km2の調査を実施予定となっている。
 草津町、高山村、玉村町、明和町の4町村では調査が完了している。
 一方、前橋市、沼田市、甘楽町の3市町では調査を休止しているほか、下仁田町、南牧村、片品村、板倉町、千代田町、大泉町、邑楽町の7町村では事業未着手の状況が続いている。
 地籍調査は主に市町村が主体となり、一筆ごとの土地の所有者や地番、地目を調査し、境界の位置と面積を測量する調査。地籍調査を行うことで、その成果が登記所にも送られ、登記簿の記載が修正され地図が更新される。固定資産税算出の際の基礎情報になるなど、市町村におけるさまざまな行政事務の基礎資料として活用される。地籍調査を実施しないと、土地の境界が不明確であるため土地取引などを行う際のリスク、まちづくりへの支障、災害復旧の遅れ、公共用地の適正管理への支障など、さまざまな問題が生じてくる。
 市町村が主体となって行う場合の費用負担は国が50%、県が25%、市町村が25%となっているが、後年度に特別交付税として県と市町村にその8割が返還されるため、実質の負担割合は国が90%、県と市町村が5%ずつということになる。本年度の県内の調査予定面積は11・32km2だが、依然として残面積は2431・20km2ある。県農村整備課では、今後も着手していない自治体や完了していない自治体に積極的に事業促進を働きかけていく。