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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/23

【群馬】県伊勢崎土木が男井戸川河川改修でL約600を分割発注

 県伊勢崎土木事務所は、本年度から伊勢崎市日乃出町と下植木町などを通る男井戸川の河川改修に着手する。本年度は、築堤工事やボックスカルバート工などを3分割程度で発注する予定だが、これから具体的な工事量などを決めていくため、何分割にするかは流動的な状況。渇水期に着工できるよう、秋口の発注を見込む。なお、本年度が改修事業の初弾工となり、最も下流にあたる男井戸川と粕川との合流地点から上流側L600m区間が事業範囲となる。

 男井戸川河川改修は、伊勢崎市豊城町地内の調整池からL1500m下流地点で合流する粕川までの河川断面を改修するもの。下流工区、中流工区、上流工区の3工区に分けて事業を進める。現在は、下流工区L600mの事業が始まったばかりで、全体計画上でも初段階にあたる。
 男井戸川は以前、農業用水路として活用されてきた経緯があって河川断面が部分的に1m×1mと狭あいなため、この断面を改修事業により下流側でW20m、上流側はW10mへと広げる。改修後の流量は下流で毎秒20立方m、河川中腹は毎秒17立方m、上流は毎秒10立方mに改善される予定だ。
 下流工区は、暖流河川である粕川との合流地点からL600m区間。粕川の逆流に対応するため、一部区間は完全バック堤とし、盛り土工で河川高を粕川に合わせて整備する。また、下流工区中には男井戸川と佐波新田用水路とが交差する地点があり、河川改修により用水路機能を失うため、用水路をサイホン水路に再整備して男井戸川の地下を通す。
 下流工区の用地買収は一部区間を残してめどが付き、本年度から下流工区内の下流側と上流側をメーンに着工となる見通し。工事は築堤工事がメーンだが、サイホン水路の築造、ボックスカルバート(BC)の設置工事にも取り組む。BCは主要地方道足利伊勢崎線を横断させるため、内空断面L11m、W7・3m、H4・9mとするほか、県道のさらに上流側にある市道を横断させるため、内空断面L7m、W6・2m、H3・8mのBCも設置する。これらBCの工事は、製作期間も踏まえると8月か9月の発注となりそうだ。
 男井戸川の河川改修は頻繁に氾らんする河川の断面を広げ、被害を未然に防ごうと計画。農業用水路として利用されてきた過去があり、所々で河川(水路)が直角に曲がり、大雨の際は溢水のポイントとなっている。近隣には小学校も位置しているため、周辺地域の安全を確保する上でも必要な河川改修として事業が進められている。