日本工業経済新聞社(山梨)
2014/04/17
【山梨】13年度県内公共工事、前年度比実質プラス
東日本建設業保証且R梨支店は、前払金保証から見た県内の公共工事(施工場所が県内の工事)の動向で2013年度(13年4月〜14年3月)分をまとめた。件数は4738件、請負金額は1473億1300万円。12年度と比べると件数は1・1%減、金額は3・6%減だが、13年度は国土交通省や県が年度末発注工事で柔軟な工期設定を行い、請負契約は年度内に締結しても前払金保証契約は年度内に行わなかった工事があるため、発注量は実際は12年度を上回っている見込み。
13年度は公共事業費が増額されると共に、12年度の大型補正予算による工事が繰り越されて発注されたため、発注量は近年では高水準で推移。さらに景気対策として公共事業を含む補正予算も編成された。
しかし、2月の記録的大雪で建設業者が除雪作業に優先的に取り組んだ影響で、県では3月と4月に公告を行う工事に「フレックス工期」を採用。受注者が契約日翌日から60日以内に工期開始日を設定できるようにしたため、年度末発注の工事で請負契約は年度内に締結しても前払金保証契約は年度内に結んでいない工事が相当数ある。
そのため、前払金保証実績から見た13年度の合計請負金額は12年度を若干下回ったが、実際の工事発注量は12年度を上回っている見通し。
13年度の前払金保証取扱高を発注者別に見ると、国は中部横断自動車道の工事が多く発注されたことなどから件数、金額ともに12年度比プラス。一方、独立行政法人関係は、12年度に鉄道・運輸機構による大型工事があったため請負金額が大幅減。市区町村は、12年度に甲府市役所建設工事という大型案件があった影響などで件数、請負金額とも若干減となった。
一方、14年3月単月の実績は、313件、156億2300万円。前年同月比では件数は220件(41・2%)減、請負金額は36億4700万円(18・9%)減。