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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/04/16

【山梨】境川処分場の建設工事実施方針、事業者は4者JV

 県環境整備事業団は、笛吹市境川町に整備する一般廃棄物最終処分場で、建設工事の実施方針および要求水準案をまとめた。実施方針によると、建設事業者は4者JV(土木建築3者、水処理施設1者)とし、施設の設計施工、運営維持管理を行う。今後、5月中旬にも入札公告(一般競争、総合評価方式)を行って事業者の募集を開始。9月に落札者を決定し、10月に請負契約を締結する。
 一般廃棄物最終処分場は、県内の市町村で構成する県市町村総合事務組合が整備を計画。県環境整備事業団が業務を受託して笛吹市境川町上寺尾区の12万5115uに建設する。
 埋立面積は約2万9000u、埋立容量は約30万立方m。埋立高は7m〜17mで、貯留構造物は盛土堰堤式。遮水構造は、底面部は2重遮水シートと水密アスコン、法面部は2重遮水シートとし、電気的漏水検知システムを導入するが、電流位相法(線状電極方式)は採用しない。
 そのほかに、浸出水処理施設(処理能力120立方m/日。アルカリ凝集沈殿法)、管理棟(基準面積約500u)、洗車設備、受水槽・防火水槽、門扉・フェンス、周回道路・駐車場、覆土材仮置場、防災調整池(約9000立方m)を設置する。
 整備期間は50カ月(2013年10月〜17年11月)、埋立(運営)期間は20年間(17年12月〜37年11月)。埋立廃棄物は焼却灰や飛灰、不燃物残さなどの一般廃棄物。建設工事費は58億円を見込んでいる。
 業務範囲は、事業団では埋立地の設計、各種申請、用地取得などを担当。事業者は、施設の設計施工(埋立地などの実施設計照査および施工)、施設の運営維持管理(廃棄物の埋め立て、最終覆土など)を行う。
 事業者の入札参加形態は4者JV(土木建築3者、浸出水処理施設1者)とする。3者の出資比率第1位は、経営事項審査の総合評定値(P点)が土木、建築ともに1300点以上の特定建設業者。第2位は県内本店で県の格付け土木A。第3位は県内本店で建築A。それぞれ施工実績、資格者要件を求める。水処理施設会社の主な要件は、清掃施設工事および機械器具設置工事のP点がそれぞれ900点以上の特定建設業者。
 落札者の選定にあたっては、工事の特性を踏まえ、性能や機能、技術などの提案を総合的に評価する必要があるため、総合評価落札方式による一般競争入札を採用する。
 整備に向けて事業団では、13年度に実施設計(八千代エンジニヤリング鰍ェ担当)および用地取得を推進。14年度は用地取得を完了させて建設工事に着手するため、事業者の選定に向けて実施方針や要求水準案をまとめ、公開した。
 今後、実施方針などへの質問を受け付けて回答。続いて5月中旬にも入札を公告して事業者の募集を開始する。提案書などは8月まで受け付けて審査。9月に落札者を決定し、10月に請負契約を締結し、11月にも結果を公表するとともに、整備に着手する。