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建通新聞社(神奈川)
2014/04/15

【神奈川】神奈川県 薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト公募 2年間で10億円補助

 神奈川県は15日、薄膜太陽電池普及促進事業費補助金の補助対象となる「薄膜太陽電池普及拡大プロジェクト」の公募を開始した。薄くて軽い薄膜太陽電池を普及させ、太陽光発電の導入を加速する狙い。提案書の提出を6月16日まで受け付け、7月に選考結果を公表する。4月18日10時から本庁舎で説明会を開く(事前申し込みは不要)。
 プロジェクトでは、薄膜太陽電池の特性を生かした「新たな用途と設置する施設等」と「太陽光発電システムの価格の低下を図る方法」を提案し、その提案に基づき県内の施設などに実際に設置。その効果をPRする。
 新たな用途は、すでに普及している結晶シリコン太陽光電池などの設置が困難な建物の屋根や壁面など。実際に設置予定の施設等を併せて提案する。
 価格の低下を図る方法では、製品開発や改良、製造過程の見直し、流通・販売の合理化、設置工法なの改良などにより、システム価格の低下を図る方法を提案。併せて、本格的な普及に至った場合の価格の見通しを示す。
 プロジェクトの提案者としては、太陽光電池製造事業者、流通・販売事業者、設置工事事業者などによるグループを想定。その場合は、代表事業者が提案者となる。体制が確保できる場合には、単独の提案者も可能。設置工事事業者は、県内に事業所を有する中小企業を優先する。
 実施期間は、先行後2015年度末までで必要な期間。
 先行されたプロジェクトには、必要な経費(製造費、工事費など)の3分の1を補助。14年度の上限は3億円。15年度は7億円。
 提案に対する選考は、有識者などで構成する選考委員会が行う。
 同事業は、「かながわスマートエネルギー構想」の推進策の一つ。県は、特に工場などの屋根で太陽光発電の普及を阻害する要因に、施設の屋根が太陽光発電設備の重さに耐えられないケースが多いとする。この点では、薄膜太陽電池の普及が有効だが、まだ生産量が少なく価格が高いという難点がある。そこで、薄膜太陽電池の多様な用途を開発し、需要を増加させることで価格の低下を導き、普及拡大を図るとしている。