建通新聞社(神奈川)
2014/04/10
【神奈川】奈川県 県立図書館の建て替え・改修 14年度に内部検討開始 17年度までに整備
神奈川県教育局は、横浜市の紅葉ケ丘地区にある県立図書館の建て替え・改修について、2014年度は具体化に向けての内部検討を行う。移転を予定する川崎図書館の蔵書の一部を17年度中に受け入れる必要があり、早期に計画を具体化する見通しだ。
県立図書館(紅葉ケ丘)の場所は横浜市西区紅葉ケ丘9ノ2。敷地面積は5762平方b。施設は、本館が鉄筋コンクリート造地下1地上2階建て(1954年建設)。新館が鉄骨鉄筋コンクリート地下3階地上4階建て(72年建設)。このほか、収蔵庫棟などがある。延べ面積は合計1万2130平方b。
主に3棟の施設があるため、まず、いずれかの棟を改築または改修し、川崎図書館の一部機能移転に備え、その後、他の棟を順次改築・改修することも考えられる。
県立図書館には、14年度当初に県民センター内に設置している生涯学習センターの機能を集約化。センターの閲覧・貸出機能を設置する。また、かながわ女性センターの施設廃止に向け、14年度中に同センターの蔵書を受け入れる。
これらの施設の集約化に加え、県立川崎図書館の土地(借地)を川崎市の富士見地区再編整備計画の実施に伴い、17年度末までに土地を返却しなければならないため、一部の蔵書を受け入れることになる。さまざま機能が付加され、現在の収納スペースでは対応できない。また、知の拠点≠ニして多くの県民が集まる施設にしたいという意向があり、展示機能を抜本的に更新する計画。施設も老朽化しており、建て替えを含めた再構築を行う方針とした。
一方、県立川崎図書館は現在、川崎市川崎区富士見2ノ1ノ4にある。敷地は1252平方b。専門資料の集積と企業の調査・研究を支援するという特性や地域性が重要な役割を果たしていることから、企業支援につながる機能に特化して移転する計画。
移転先の中心は、かながわサイエンスパーク(KSP)を予定。場所は川崎市高津区坂戸3ノ2ノ1。日本国内初の都市型サイエンスパーク。神奈川県や川崎市などの公共セクターと、民間セクターの各事業者が共同出資して設立された第三セクターのケイエスピーが運営している。建物の延べ面積は14万6336平方b。17年度中の川崎図書館移転までには受入整備の完了が必要となる。