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日本工業経済新聞社(群馬)
2014/04/09

【群馬】桐生市が球場改修と耐震診断

 桐生市は本年度、桐生球場のナイター照明設置工事とグラウンド改修工事に加え、耐震診断を実施する。改修工事は本年度当初予算の目玉事業であり、工事費6億6552万9000円を投入する。高校野球は現在でも開催できるが、国体基準など硬式球での公式競技を開催できる規格にする。また、耐震診断は今後の耐震化工事や大規模改修工事に先立つもので、「球都桐生」を盛り上げる中心施設となっていく。

 相生町の市運動公園内にある同球場は、1969年に建てられた両翼90m、中堅120mの1万3300uのグラウンドに加え、RC造の内野席9195席と外野席6722席を有する。昨年度から直営で改修工事に向けた設計を進めているところ。
 ナイター照明塔設置工事はH32mの6塔を設置し、内野照度1500ルクス、外野照度800ルクスを満たさせる。建築工事と電気工事の両面があるため、現在JV編成を公告中。14日までに本年度の市認定業者ランクで建築A等級と電気A等級の企業の2〜3社を組み合わせた参加申請を受け付け、その後に指名競争入札を実施する。入開札は5月中旬となり、工事契約締結議案を6月定例議会へ上程する。
 一方、グラウンドの改修工事は、両翼を左右10mずつ、中堅を2m広げるため、芝張り盛り土で作られている外野席を左右で8m程度後退させる。さらに、一部内野席も改修が必要となる可能性があるほか、ファールグラウンドの芝張りも検討されている。工事箇所での芝生養生が困難である場合は人工芝の活用もありそうだ。
 改修設計は作成中であるが、議会案件となる設計金額1億5000万円は下回る見込み。芝生養生のため不使用期間となる11月から翌年3月を工期に充てるため、現段階では秋口ころに条件付き一般競争入札で発注する予定だ。
 耐震診断には委託費811万1000円を計上している。RC造1層の内野スタンド下には、ダッグアウトや施設管理設備、ミーティングルーム、シャワールームなどを備えている。鉄骨ブレースなどによる耐震補強を行う場合、間取りに変更が生じてくる。
 プロ野球の公式試合を開催するには内装面でも改修が必要とみられ、耐震補強工事により施設内部が狭小となると増築なども考慮する必要が出てくるもよう。耐震診断の結果が今後の施設改修に大きな影響を与えそうだ。なお、2003年度に外壁改修などは実施済み。