日本工業経済新聞社(山梨)
2014/04/03
【山梨】国交省14年度直轄で中部横断道に309億円
国土交通省は、山梨県内における2014年度の直轄道路事業をまとめた。中部横断自動車道(南部町〜市川三郷町)には309億円を配分し、改良、橋梁、トンネル工事などを推進。新規では国道20号新笹子トンネル改修を事業化し、測量や地質調査を実施する。直轄の電線共同溝では13億7500万円の事業費で国道139号富士北麗地区などで本体工事を実施する。
中部横断道の山梨県内区間では、富沢IC(南部町)から六郷IC(市川美里町)まで約28qが直轄。14年度も調査設計、用地買収、改良・橋梁・トンネル工事を進める。関東地方整備局が県に通知した直轄事業計画によると、工事は富沢IC〜南部IC間で原戸川橋(L59・5m)の下部工、椿根第2トンネル工(L131m)、同第3トンネル工(L133m)などを予定。南部IC〜身延IC間では富士川橋(L995m)の上下部工などを、身延IC〜六郷IC間では改良工などを計画している。富沢〜六郷間は17年度の供用が目標。
一方で、長野県へ向かう長坂〜八千穂区間では、事業化に向けたルート・構造検討に係る調査などを行う。その後は都市計画や環境アセスメントの準備を行うための詳細ルート・構造の検討に進むことになる。
高速道路ではそのほか、中央道の小仏トンネル付近などのボトルネック箇所への集中対策に向けた調査も継続する。
国道20号では、老朽化が著しい新笹子トンネル(大月市笹子町〜甲州市大和町初鹿野。L3・3q)の改修に新規着手する。新トンネル(L3・3q、2車線)を現在のトンネルの南西側に建設する見通しで、14年度に測量および地質調査を実施し、ルートなどの比較検討を行う。14年度事業費は5000万円で、全体事業費などは未定。
20号改築ではそのほか、大月バイパスに7億1200万円、新山梨環状道路(北部区間)に2億円。国道52号では上石田改良(甲府市)に5億4300万円、国道139号都留バイパス(都留市)に1億5000万円、国道138号新屋拡幅(富士吉田市)に7000万円を計上した。
電線共同溝は、国道139号の富士北麗地区(富士河口湖町船津〜富士吉田市上吉田。L7・4q。上下線)に9億円。14年度も本体工事を進める。139号富士北麗(2)地区(鳴沢村〜富士河口湖町)には3億3000万円、国道52号上石田地区(甲府市)には9000万円。
交通安全事業では、国道138号山中湖自転車歩行車道整備(山中湖村)に5億3100万円。湖畔を一周するサイクリングロードのうち、歩行者道と自転車道が分離されていない西岸の2q区間が対象で、湖側に幅員3mのサイクリングロードを整備する。14年度は調査設計および工事を実施する。
そのほか、国道139号で@精進湖入口交差点改良(富士河口湖町)に2億5800万円A上暮地歩道整備(富士吉田市)に2億100万円B一本木交差点改良(鳴沢村)に1億2300万円C本栖地区歩道整備(富士河口湖町)に5400万円D都留文大入口交差点改良(都留市)に3000万円。国道52号では、鰍沢地区歩道整備(富士川町)に6000万円、貢川地区歩道整備(甲府市)に6000万円、飯野新町交差点改良(南アルプス市)に5400万円。