北海道建設新聞社
2014/03/28
【岡山】高梁川直轄河川改修・小田川付け替えに新規着手 国の新規事業採択時評価
国土交通省は、2014年度当初予算に盛り込まれた直轄事業23件の新規事業採択時評価結果をまとめた。評価対象となった全事業で費用対効果分析の結果などが採択基準を上回ったとして、14年度から事業に着手することを決めた。岡山県関係では河川事業に高梁川直轄河川改修事業(小田川合流点付替え)に新規着手する。
高梁川と小田川の合流地点付近では洪水時に高梁川の合流水位が高く、高梁川の河川水位が回り込んで小田川の流下を阻害、小田川の水位が高くなるという背水影響特性がある。また、小田川の河床勾配自体も高梁川に比べ緩やかなため、スムーズに流下できず水位が高くなる影響が広範囲に及んでいるのが現状。そこで、小田川を付け替え倉敷市船穂町の柳井原貯水池を経由するルートに変更、現在より4・6`下流側に合流地点を下げることで流下をスムーズにする計画。整備する付け替え河道は延長3・4`、代表川幅約200b。計画高水流量毎秒2300立方bを見込んでいる。総事業費は280億円、28年度の事業完了を想定している。
合流地点を下流に付け替えることで、現在の合流地点付近にある矢形橋地点の水位は約5b下がると見込まれており、小田川流域での洪水や内水被害防止が達成される。事業に伴い、懸案だった高梁川左岸水衝部の酒津付近で本川水位が約40a下がると試算され、倉敷市街地の洪水に対する安全度改善というメリットも期待される。