建通新聞社四国
2014/03/29
【愛媛】建築耐震改修は実績確認型に変更
愛媛県は、入札・契約制度の改善として4月から総合評価落札方式の見直しを行う。主な改善は2点で、施工計画型で実施している在来工法による建築耐震改修を実績確認型に変更。ほか評価項目について建設機械の保有に加点するなど、建設業者の地域防災力の維持や若手技術者などの育成・確保に配慮した見直しを行う。
設計金額1億円以上の案件では、施工計画の提出を求める「施工計画型」が適用されているが、鉄骨ブレース設置などの在来工法による耐震改修は、工種が限定されるため業者の提案内容が硬直しており、技術力の適正評価が困難な状況となっている。
また落札者決定まで長時間を要することから、学校施設の改修では夏休み中の施工などに支障があったほか、技術者の長期拘束など応札業者にとって負担が大きい。
これらの理由から4月以降、在来工法で行う設計金額1億円以上の建築耐震改修の入札方法を、施工計画型から実績確認型に変更する。
評価項目の見直しでは、「掘削系建設機械の自社保有」の加点評価と「若手技術者などの現場への配置」の加点評価。
掘削系建設機械の自社保有の加点評価は、一般土木工事に対して、災害時に使用される代表的な建設機械(ショベル系掘削機、ブルドーザー、トラクターショベル)の自社保有(1年以上の長期リース契約を含む)に新たに加点評価(5点)する。
ほか若手技術者などの現場への配置の加点評価は、技術の継承と労働力不足が危惧されている現状を踏まえ、若手技術者など(30歳未満)の現場への配置に対して加点。担当技術者として追加配置した場合は5点、現場代理人としての配置は2点を追加するが、当面は経営規模が大きく人材育成能力が高いと見込まれるA等級工事(土木5000万円以上、建築6000万円以上、その他4500万円以上)について試行する。