建通新聞社(神奈川)
2014/03/28
【神奈川】神奈川県 一戸建て太陽光発電の「屋根貸し」 EMSサービス実証 ビジネスモデル公募
神奈川県は、一戸建て住宅への「屋根貸し」太陽光発電事業と、地域課題対応型EMSサービス実証事業のビジネスモデルを公募する。31日に県庁本庁舎大会議場で説明会を開催(事前申し込み不要)。4月16日まで事業計画書の提出を受け付ける。選考後、5月1日に結果を公表する予定。
一戸建て住宅への「屋根貸し」太陽光発電事業では、綾瀬市早川城山1丁目ほかの早川城山住宅地を対象とし、50戸程度の設置を想定した提案を求める。想定する設置戸数は50戸程度。地域住民の「屋根貸し」の意向を調査し、希望者から選定する予定。
選考されたビジネスモデルには、1400万円を限度に設置費用の3分の1を補助する。担当は産業労働局産業・エネルギー部地域エネルギー課。説明会は午後1時30分から。
「屋根貸し」太陽光発電事業は、固定価格買取制度を活用するビジネスモデルとして県が制度化。工場の屋根貸しなどで実績が積まれているものの、一戸建て住宅への導入が進んでいない。その要因として、屋根の形状等に合わせて複数の小規模の発電設備を設置するため、事業の採算性を確保することが難しいことなどが考えられる。
このため、特定の地域の多くの住宅に集中的に設置するビジネスモデルを実施。「コストの削減効果」や「屋根を貸すインセンティブが働く契約条件」を検証し、ビジネスモデルの普及を図る。
地域課題対応型EMSサービス実証事業ビジネスモデルでは、2地区でEMS(エネルギー・マネジメント・システム)サービスのビジネスモデルを公募。その実施を支援することで普及を図る。
綾瀬市早川城山1〜5丁目の早川自治会は50戸程度の参加を想定。新興住宅地で、自治会から防犯サービスと児童の見守りサービスの要望が高い。大井町金子地区では市場自治会など3自治会で、50戸程度程度の参加を想定。既存住宅地で、高齢者世帯の見守りサービス、健康管理サービスなどが求められている。
提供を受ける住民は、ビジネスモデルの説明会を開催した後、参加意向調査を行い選定。選考したビジネスモデルには、1地域800万円を限度にビジネスモデルの実証に要する費用の3分の1を補助する。
県は、EMSサービスが広がりを見せていない要因が、住民が求める「サービスの範囲や水準」、サービスの「利用料金の許容範囲」などが見極められず、企業が投資に踏み切れない状況にあるためと考えている。
そこで、特定の地域を対象としたビジネスモデルを構築し、これを基にした普及を図る。
担当は産業労働局産業・エネルギー部スマートエネルギー課。説明会は午前11時から。