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日本工業経済新聞社(山梨)
2014/03/27

【山梨】県環境整備事業団、14年度に境川処分場着工へ

 県環境整備事業団の2014年度事業計画が理事会で承認された。14年度は、閉鎖する県環境整備センター(明野処分場)では埋立地の最終覆土を行う。笛吹市境川町に建設する一般廃棄物最終処分場では、用地取得を完了させて建設工事に着手する。建設工事費は約58億円。事業団の14年度の収支予算(経常費用)は約20億円。
 一般廃棄物最終処分場は、県市町村総合事務組合から受託して笛吹市境川町上寺尾区に建設する。埋立面積は約2万9000u、埋立容量は約30万立方m。遮水工法は、底面部は2重遮水シートと水密アスコンおよび中間層、法面部は2重遮水シートと自己修復マットにより3重構造とし、電気式漏水検知システムを導入。万全の体制で漏水漏れなどを防止する。
 そのほか、埋立地の北西側に浸出水調整池(約1万1000立方m。処理能力約120立方m/日)、埋立地の東側に管理棟、計量設備、洗車設備、覆土材仮置場を設置する。敷地内下流には防災調整池(約9070立方m)を設ける。埋立期間は約20年間で、維持管理期間は約18年間。建設工事費は58億円を見込んでいる。14年度予算では工事請負費として1億2886万7000円を計上した。
 13年度は実施設計(八千代エンジニヤリング鰍ェ担当)および用地取得を進めており、14年度は用地取得を完了させて建設工事に着手する。埋立開始は18年の年末ごろを予定している。14年度はそのほか、維持管理契約に向けた協議や公害防止協定の締結に向けた作業も進める。
 一方、県環境整備センター(明野処分場。北杜市)の閉鎖作業では、14年度に最終覆土を行うほか、水質、発生ガスおよび地温が基準に適合するまで維持管理を行う。14年度予算には委託費3億1159万1000円を計上した。さらに、約55億円と見込まれる赤字の縮減に向け施設閉鎖などに関する損害の回収に努める。県による財政支援も継続する。
 明野処分場は、公共関与の管理型産業廃棄物最終処分場として同事業団が整備(全体面積11・2h、全体埋立容量28万立方m)。09年5月に操業を開始したが、二度の漏水検知システム異常が発生して受け入れを停止。処分場の閉鎖を決定した。
 なお、同事業団では4月から甲府事務所を廃止し、北杜市明野町の環境整備センターと統合する。