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建通新聞社
2014/03/25

【大阪】新年度上期にもプロポ 消化ガス有効利用

大阪市建設局は、大野など5カ所の下水処理場で発生する消化ガス(バイオガス)を発電事業などに有効利用する計画で、2014年度上半期にも事業者選定のためのプロポーザルを公告したいとしている。募集条件は今後委託する支援業務で固める。また、中浜と放出については、両下水処理場間に送受泥管と送受泥施設を設置し消化ガスを集約。放出側で有効利用を図る方向だ。
 事業スキームについては、DBO方式などを検討中。当初、PFI方式も検討されたが、担当課ではPFI法の手続きを踏まない事業者選定方法がスムーズな事業実施へ適当と見ているようだ。
 事業者が単体かグループになるか、複数の下水処理場を一括するかどうかは、今後の支援業務で固めるとしている。
 同有効利用事業は、固定価格買取制度を活用した取り組みで、民間事業者が市から消化ガスを購入。下水処理場構内に発電設備を設置し、売電した収益で、設備の維持管理、運営を行う。市は消化ガスの売却代金や処理場の賃貸料で収入を得ることができる。
 対象の下水処理場は、大野(大阪市西淀川区大野2ノ4ノ117)、中浜(城東区中浜1ノ17ノ10)、放出(城東区永田2ノ3ノ61)、住之江(住之江区泉1ノ1ノ189)、海老江(福島区大開4ノ1ノ141)の5カ所。ただ、中浜の消化ガスを放出に集約するため、4カ所での事業者募集となる。
 支援業務は、「消化ガス有効利用施設整備事業設計業務」として、4月15日の開札を予定。DBOなどの方式により、事業運営者と事業契約を締結するために必要な支援業務を行う。納期は15年3月末。
 担当者は、「事業者選定後、施設の設計、工事に1〜2年程度かかる。消化ガスの有効利用でCO2削減効果の早期発現を目指したい」と話す。