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建通新聞社(神奈川)
2014/03/19

【神奈川】神奈川県教育局 県立近代美術館鎌倉本館 改修・保存の道探る 14年度に事前調査

 神奈川県教育局は、県立近代美術館鎌倉館の建物保存問題で、改修に向けての事前調査費として1581万円を2014年度当初予算案に計上している。土地の所有者である鶴岡八幡宮が一部費用を負担して、改修・保存への道を探る。
 鎌倉館の所在地は、鎌倉市雪ノ下2ノ1ノ53で、鶴岡八幡宮の敷地内にある。敷地面積4243平方b。建物は鉄骨造2階建て延べ2435平方b。1951年の完成。建築家、坂倉準三氏の代表作。土地は鶴岡八幡宮からの借地で、美術館設立当初から、土地の貸借期間は2016年3月31日までとし、返還時には更地にすることになっている。
 しかし、設計団体などから「日本を代表する近代建築」として、建物の活用と景観保全を要望。市民からも保存の声が上がっている。このため、県は鶴岡八幡宮との話し合いを進め、同意の下で、建物の壁面や躯体の劣化状況・形状調査などを行い、この結果を基に改修の工法などを検討する。
 耐震性能が不足しているとの調査結果があるため、保存する場合は、耐震を含めた改修工事が必要。また、地下には国の史跡である鶴岡八幡宮の遺構があるため、これを傷つけない工法を採用する必要がある。
 調査は14年度早々に委託する見通しだ。