建通新聞社
2014/03/17
【大阪】本庁舎などのつり天井対策着手 大阪市
大阪市は、建築基準法施行令改正を受け、学校の体育館に続き、市役所や区役所庁舎などの市設建築物でもつり天井対策に着手する。2014年度に実施設計、15年度に撤去工事や補強工事を発注するスケジュールを組んでいる。学校の体育館については14年度に44億円を投じ、実施設計を221校305棟で、撤去工事を200校249棟で行う。
市設建築物の対象施設は、市役所本庁舎、区役所・区民センター、国際学校、鶴見消防署、水上消防署。
市役所本庁舎は、西側正面玄関ホール約500平方bの天井が対象。シャンデリアが掛かっており、撤去するか強度のある天井を再設置するかは、14年度の実施設計で固める。設計委託費に561万円を見込む。
区役所、区民センターは24区中8カ所を予定。対象施設は明らかにしていないが、1階の吹き抜け部分などの天井が対象になるとしている。設計委託費は4644万円を概算。
国際学校は、阪急中津駅前で廃校になった中学校施設を経済戦略局がYMCAに貸し出しているもので、講堂兼体育館の天井を撤去する。設計委託費には75万円を見込む。
鶴見消防署は、車庫部分263平方bと講堂274平方b、水上消防署は講堂343平方bの天井が対象。強度のある天井を再設置する方向で検討中。概算の設計委託費は1134万円。
学校の体育館は、撤去工事と設計(15年度工事分)とも14年度上半期に発注する予定。発注ロットは数校ひとくくりとし、実施設計委託時の対象校が基本となる。つり天井が確認された小中高校全421校554棟について15年度末までに対策を完了させる
つり天井対策は、13年7月の建築基準法施行令改正(14年4月から施行)を踏まえた取り組み。6bを超える高さにある200平方b以上のつり天井を「特定天井」とし、撤去するか、国が定めた構造方法により再設置または補強しなければならない。対策に向けては基本設計を都市整備局が担当。実施設計を外部委託する。