建通新聞社
2014/03/14
【大阪】泉ケ丘駅前活性化へ新ビジョン 泉北NT
大阪府、堺市、公的団体などで構成する「泉北ニュータウン再生府市等連絡協議会」は、泉北ニュータウンで、近畿大学の医学部、付属病院の移転・再編や高倉台西小学校の跡地活用など大型の土地利用転換の動きがあることを踏まえ、現行の泉ケ丘駅前地域活性化ビジョンを改訂する。改訂業務は2014年度上半期に同協議会で委託先を選定。下半期に作業を進め、年度末までに新ビジョンを示す。委託方法はプロポーザル方式になる可能性が高い。
改訂業務の委託費は府と堺市で折半し、合計781万円を見込む。新たな地域活性化ビジョンでは、子育て、教育、健康・医療などの新たなコンセプトや新たな土地利用構想を提示。以降、ビジョンに基づき、府営住宅の建て替えや高倉台西小跡地の活用などに着手。19年度に近畿大学への用地提供を目指すことになる。
近畿大学については、大阪狭山市にある医学部付属病院と堺市にある医学部堺病院を移転・再編する計画で、堺泉北ニュータウン内の府営三原台第1住宅集約建て替えに伴う余剰地約10fへの移転を検討中。府の担当者は「近畿大学と用地の細かな調整を詰めているところ」としており、14年度内に立地に向けた基本協定を締結する。
実現すれば23年度に泉ケ丘駅前地域に1000床規模の高度先進医療機能を備えた付属病院が誕生する。
高倉台西小学校は、近畿大学の移転候補地の南側に位置。堺市の学校再編に伴い閉校する予定で、跡地の活用方法についての検討が急がれる。
同エリアではこのほか、老朽化した堺市立泉ケ丘プールの移転が検討されており、堺市ではビジョン改訂に併せてプールの移転基本構想を14年度中に策定する予定。
泉ケ丘駅前地区の資産処分については、昨年の活性化事業コンペで北側地区の事業者としてコノミヤ(大阪市鶴見区)を選定。南側地区についても募集を終え、間もなく事業者が決まるもよう。14年度以降、民間事業者による地区センター機能の拡充・強化を図る。