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建通新聞社四国
2014/03/14

【徳島】県警徳島東署耐震化で基本構想着手へ

 徳島県警察本部は、2014年度の営繕計画で徳島東警察署の耐震化に向けた基本構想に着手するほか、石井警察署の庁舎耐震改修工事、美馬警察署の庁舎耐震改修設計などを計画している。徳島東署の基本構想についてはPFI事業可能性調査も含めた業務として外注することにしている。このほか、交番・駐在所などの整備として阿南警察署那賀川町北部駐在所と三好警察署東みよし町昼間駐在所の建て替え、警察施設防災機能強化事業として本部庁舎の空調設備更新や牟岐警察署と鳴門警察署の止水設置板設置などを計画。14年度当初予算に関連事業費を盛り込んでいる。
<徳島東警察署庁舎整備基本構想策定事業>
 徳島東署庁舎の老朽・狭隘(きょうあい)化の解消と耐震化に向け、提言や調査・研究結果を踏まえた基本構想の策定を実施する。事業費は300万円。13年6月の有識者会議での提言などを踏まえ、別地に建て替えるほか、民間資金を活用した建築手法も検討することにしており、PFI事業としての可能性調査も一部盛り込む形で、外注することにしている。
 庁舎本館の既設規模は、鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ5747平方b。庁舎の構造や老朽状況から耐震改修は困難との考えから、有識者会議で在り方検討を進めた結果、事件・事故、災害発生時に迅速・的確に対応できる場所に、津波などの災害に備えた構造で、来庁舎の利便性を考慮したバリアフリー化などを施した施設を、民間資金を活用した建築手法も視野に入れ整備するべき―といった提言が示されている。
 14年度は、この提言内容やこれまでの調査・研究の結果をPFI手法の可能性調査も含め基本構想に反映させていく考え。それまでに建設候補地の確定も急ぐことにしている。
<警察署庁舎耐震改修整備事業>
 耐震基準を満たさない石井署本館の耐震改修工事に着手するほか、美馬署庁舎の耐震改修に向け設計に着手する。事業費は石井署に2873万円(15年度債務負担行為設定も行い、2カ年の工事費は2億3000万円程度を見込む)、美馬署に1855万円。
 石井署庁舎本館の既設規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ1185平方b(1977年度建築)。13年度に卓建築事務所(徳島市)で設計を実施しており、14〜15年度にかけて工事する。耐震改修のほか、15年度には霊安室の設置も別途予定している。
 美馬署庁舎本館の既設規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ1284平方b。耐震基準を満たしておらず、築39年が経過し老朽化も進んでいるため、早期の対策が求められている。
 方針として、14年度からつるぎ署を吸収(免許更新窓口などの一部機能は残す)し統合再編する。将来の治安情勢などを見極めた上で最適な場所に移転(現時点では白紙)することも考えられるが、徳島東署や吉野川署(阿波署と統合)などの対応後を考えると10年程度先の取り組みとなることから、庁舎の耐震性能の向上と長寿命化の措置を早急に講じるため、耐震改修を図ることにした。
 14年度に耐震改修設計、15年度から2カ年で整備を図る。
<警察施設防災機能強化事業>
 12年度に警察本部、牟岐署、鳴門署で実施した調査可能性調査(災害時に必要な設備改修)に基づき、必要なら止水板の設置や防災設備機器の浸水対策、設備の能力向上などを図るもの。事業費は警察本部で10億1204万円、牟岐署で2553万円、鳴門署で377万円。
 警察本部では、自家発電装置の更新、空調設備機器の更新、消火・補給水槽の更新などを図る。特に空調設備の更新には2カ年計画で事業費約7億円を投入し、本年度設計と一部工事着手を予定している。
 このほか牟岐署では、庁舎と自家発電装置への止水板設置工事を予定しているほか、電源改修として太陽光パネルの設置も見込んでおり、14年度に設計の上、工事発注する。鳴門署では、庁舎止水板設置と庁舎部分改修を見込み、14年度に設計を実施する。
<交番・駐在所等整備事業>
 老朽化の著しい阿南署那賀川町北部駐在所と三好署東みよし町昼間駐在所を建て替える。事業費は北部駐在所が4122万円、昼間駐在所が4310万円。
 いずれも単年度で設計・工事・既設解体を実施する。各施設は木造平屋120平方b前後の規模を見込む。解体する既設建物はいずれも鉄筋コンクリート造2階建てのの施設。仮庁舎の確保なども視野に入れながら整備を図る。
<その他>
 民間資金などを活用したPFI的事業による「城東町」(徳島市)と「日開野町」(小松島市)における警察職員住宅(仮称)の設計・建設・管理・運営事業で、既設職員住宅2棟の解体に着手する。対象は徳島市城東町にある待機宿舎。解体設計、事前調査を13年度に実施。既設住棟はいずれも鉄筋コンクリート造4階建て(24戸)。
 2職員住宅の設計・建設・管理・運営事業は積和不動産中国グループ(代表企業―積和不動産中国、構成員―積水ハウス徳島支店)が2045年(平成57年)8月31日までの期間で事業を進めている。