静岡県は、総合評価落札方式の対象工事を原則3000万円以上に拡大するなどの2014年度入札・契約制度の改善案を、10日の県議会12月定例会建設委員会で示した。建設関連業務委託では、100万円以上500万円未満に新たに最低制限価格制度を導入する。また、15・16年度建設工事入札参加に社会保険加入を要件として盛り込む。
県は、静岡県建設業審議会から答申された「静岡県建設産業ビジョン」に基づいて、入札・契約制度の改善を進めている。
14年度の改善案は、総合評価方式による入札の拡充として、工事で3000万円以上は原則実施、3000万円未満は技術的な工夫の余地のあるものなど総合評価で行う必要があるものは実施する。13年度が5000万円以上の工事で原則実施としてきたことから、件数は若干増えるとみられる。建設関連業務委託については13年度と変わらずに継続する。
公正な競争環境の確保としては、国で推進している社会保険未加入対策で、県も14年度に認定する15・16年度建設工事入札参加に社会保険加入を新たに要件として盛り込む。
ダンピング対策では、建設関連業務委託で100万円以上500万円未満に新たに最低制限価格制度を導入する。500万円以上の業務については、13年度と同じ低入札価格調査制度。工事では、施工体制確認型総合評価方式の試行を継続する。
この他、地域で活躍する建設企業を評価するため、入札参加資格と総合評価方式で災害協定締結企業の建設機械保有を新たに評価項目に加える。過疎地域でのビジネス経営体対象入札の試行、県内業者への下請発注努力事務は継続する。
(2014/3/12)
建通新聞社 静岡支社