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日本工業経済新聞社(茨城)
2014/03/11

県が常陸那珂港区へ新たな石炭灰処分場

 県は、東京電力鰹陸那珂火力発電所から排出される石炭灰を受け入れるため、新たな石炭灰処分場(約52ha)を茨城港常陸那珂港区の現処分場隣り(ひたちなか市長砂)に2015年度から建設する予定だ。17年度を除く18年度までの3カ年で工事し同年度から石炭灰を受け入れる話しで東京電力と合意。規模が大きいため新年度から準備を進める。すでに東京電力が基本設計を策定。新年度は詳細設計で発注計画などを立てる。現段階の試算で整備費には約560億円を想定している。

 常陸那珂火力発電所は茨城港常陸那珂港区の北ふ頭地区に立地。県では、同発電所から排出される石炭灰を、中央ふ頭地区内の石炭灰処分場(約43ha)で04年度から受け入れている。
 この石炭灰処分場が16年度には満杯になる見込みであることから、現処分場より海側に張り出す形で、新たな石炭灰処分場を建設する。東京電力の要請に基づき実施するもの。公有水面埋立事業および廃棄物最終処分場建設事業として行う。
 整備面積は約52haで、護岸延長にして約3000m。整備費は約560億円で東京電力が負担する。受入容量は約1000立方m。18年から20年間を埋立期間として想定している。
 これまで、11年に環境影響評価方法書を作成し、12年に環境影響評価現地調査を行った後、本年度には東京電力が基本設計をまとめて工法などを定めたほか、環境影響評価準備書を作成。今月下旬に公告し縦覧するほか地元説明会を予定している。
 新年度に詳細設計、環境影響評価書の作成、公有水面埋立の免許申請など、いくつかの準備を進めた後、15年度に着工。そして18年度に完成させ、同年度から石炭灰を受け入れたい考え。ただ工程上から17年度は工事が行えないもよう。そのため実質的には3カ年で約560億円もの工事を行うことになる。また工事に際し、国へも支援を求めている。
 なお環境影響評価予測の結果、大気環境や水環境、動植物、生態系のいずれの項目でも、環境への影響は少ない結果が出ている。