建通新聞社(神奈川)
2014/03/03
【神奈川】神奈川県教育局 茅ケ崎北陵高校の現地建て替えを断念 市外含めて移転改築を模索
神奈川県教育局は県議会建設常任委員会で、茅ケ崎北陵高校の現地建て替えを断念し、「市外の近傍地を含めた適地への可能性について検討する」方針を示した。
同校の場所は、茅ケ崎市下寺尾128。1964年の開校。施設の耐震性に問題があり4棟の建て替えが必要となった。当初は校庭を活用して建設する計画だったが、敷地内で遺跡(高座郡の役所跡)が発掘されたため計画策定が難航した。できる限り遺跡を破壊せずに建て替えるよう、既存校舎の基礎を活用し、軽量な木造校舎とする計画が浮上。県立高校では初の木造校舎への建て替えとなる予定だった。現在、生徒は約200b離れたプレハブの仮設校舎を使用している(グラウンド、体育館、テニスコート、武道場、プールは、旧校舎敷地内のものをそのまま使用)。
13年度に調査設計を簡易公募型プロポーザル方式で発注する予定だったが、市側との調整が整わず、未執行となる見込み。14年度当初予算案にも関係費は計上しておらず、事実上現地での建て替えは断念となった。
委員会では、「茅ケ崎市議会や各種団体からの意見を踏まえ、今後、近傍地を含めた適地への移転の可能性を検討する」とした。県教育局は、遺跡が発掘された際、市内での移転先を探してきたものの見つからず、現地での木造による建て替えに転換した経緯がある。市内で適地を見つけるのは困難と見られ、市外への移転改築に活路を見出すことになりそうだ。
市側にも、発掘された遺跡一帯を史跡公園として整備する構想があり、高校の移転適地が見つかれば、両計画が具体化に向かうこととなる。
現在地にある既存校舎は次の通り(@建設年度A構造・規模BIs値)。
▽北館=@64年A鉄筋コンクリート造3階建て延べ1462平方bB0・26▽本館=@65年A鉄筋コンクリート造3階建て延べ1995平方bB0・33▽中館A=@64年A鉄筋コンクリート造3階建て延べ2883平方b(中館Bと合計)B0・42▽中館B=@64年A鉄筋コンクリート造3階建て延べ2883平方b(中館Aと合計)B0・21