日本工業経済新聞社(茨城)
2014/03/04
【茨城】坂東市の新庁舎基本設計まとまる
坂東市の新岩井庁舎の基本設計(葛v米設計策定)が、このほどまとまった。それによると、規模・構造は免震のRC造(一部S造)地上5階地下1階建て、延べ床面積1万2318u。特徴は東側に建てる高さ35・1mの「塔」で、ランドマークとしてだけではなく、自然換気を促進する「ソーラーチムニー」の機能も持たせる。工事費は45億円から50億円を見込んでおり、2014年度予算額は14億5230万円。2カ年継続で進め、15年度末に竣工予定。工事はことし10月着工を目指していることから、7月から8月にも一般競争入札で公告し、9月議会で契約について審議する見通し。機械設備や電気設備については、一括発注か分離発注かは検討中という。
新庁舎の基本方針は、@ランドマーク性の高い庁舎A開かれた庁舎B活気に溢れた庁舎C災害に強い庁舎D先進エコ庁舎−の5つ。
内部は1階に市民サービス課や課税課、福祉関係課、多目的ホールなどを配置し、2階に教育委員会や建設関連部署、3階に市長室や企画部、総務課などを置く。そして4階は議場、5階はサーバー室とする。また地下1階には、免震ピットを利用した駐車場(40台)、書庫、倉庫、機械室を整備する。
配置計画では、庁舎は市街地に対して正面(北側)を向いた形にし、隣接の中央児童公園と一体感を持たせるため、東側に開放的な市民テラスを設置するとしている。
庁舎玄関は北と東の2カ所で、正面玄関は北側。出入り口も同じく北側と東側に配置。駐車場は北側に34台分、南側に7台分整備する。
構造計画を見ると、地下1階の柱頭に免震装置を設置するとしており、災害に強い強靭な構造体となるようだ。1階から5階の執務エリアはRC造とPC造の混合、市民テラスはRC被覆のS造、地下駐車場はRC造となっている。
さらに環境面では、塔を利用した自然換気(ソーラーチムニー)や、屋上緑化、太陽光発電、井戸水利用などを計画している。