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建通新聞社(神奈川)
2014/02/28

【神奈川】神奈川県環境農政局 14年度から「古都緑地等緊急防災対策事業」 鎌倉の歴史保存地区で

 神奈川県環境農政局は、2014年度から新規に「古都緑地等緊急防災対策事業」を開始する計画だ。鎌倉市内の歴史的風土特別保存地区内で防災上緊急的対応が必要な地域について、防災工事を重点的に行うとともに倒木などのリスクの把握や計画的・予防的な維持管理を行う。
 県は、歴史上意義のある建造物の周囲の自然環境のうち、特に重要な地域を「保存すべき歴史的風土特別保存地区」としており、このうち県が所有する緑地(古都緑地)は約128fある(12年度末時点)。全域が鎌倉市内。
 県所有の緑地のうち、傾斜がきつく民家に隣接している地域は、土砂崩れ、落石、倒木の危険が大きく、家屋損害や人的被害などに直結するリスクが高い。緊急性の高い地域は約35・5f、距離にして約21`あるとされる。
 緊急防災対策事業は、これらの地域の防災工事や樹木管理などの維持管理を集中的に強化実施。落石などの事故防止を図り、予防的な維持管理を実現する。重点的な防災工事は、14〜20年度で集中的に実施する計画。以後も、必要に応じた防災工事を行う。
 14年度の歴史的風土特別保存地区内での工事は、極楽寺地区(鎌倉市極楽寺)、妙本寺・衣張山地区(鎌倉市大町)、名越切通し地区で法面災害防除工を予定。大仏・長谷観音地区(鎌倉市極楽寺)では設計を予定している。この他の地区を含めて用地買収なども進める。