建通新聞社(神奈川)
2014/02/19
【神奈川】相模原市 リニア中央新幹線アセス準備書に意見 施設規模などの明確化求める
相模原市は18日、「中央新幹線(東京都・名古屋市間)環境影響評価準備書に対する相模原市長意見」をまとめ、神奈川県知事に提出した。鉄道施設の位置、構造、規模などの諸条件を明らかにするとともに、具体的な環境保全措置の内容を示すよう求めた。
リニア中央新幹線(東京都・名古屋市間)は2014年度に着工し、27年度の営業開始を目指す。昨年9月18日に環境影響評価法に基づき、JR東海が調査・予測・評価・環境保全対策の検討の結果を示した環境影響評価準備書を県知事に提出。同年11月25日に知事から相模原市長に事業の意見照会があった。
相模原市長の意見書では、環境影響評価準備書には工事に必要な施工ヤード、供用時の鉄道施設の位置や配置、環境保全措置などの具体的な計画が示されていない部分が多々あるとした。
また、橋本駅付近に予定される地下駅についても、出入口や換気施設などの設置位置や規模などが不明確。鳥屋地域への車両基地や小倉地区への相模川橋梁、変電施設も施設の概要が明確ではないとして、より詳細な情報提供を求めた。その上で、建設発生土の再利用や処分の方法などの明確化するよう求めた。
各評価項目についての主な個別意見は次の通り。
▽山岳部のNATMトンネル工法は、排出ガス対策型建設機械を使用すること▽音源対策や防音対策などの必要な環境保全措置を具体的に評価書に記載▽鳥屋小・中学校環境保全措置を行う▽工事ヤードからの土砂の河川へ影響を極力なくすための環境保全措置▽津久井地区農業用水への配慮▽鳥屋地区・小倉地区で計画の建築物の高さを最小限とする▽建設する施設の形状や意匠などについて、複数のイメージ図を示す▽建設発生土の処分先や処分量などを評価書に記載▽温室効果ガスの排出削減のための環境保全措置を評価書に記載