日本工業経済新聞社(群馬)
2014/02/13
【群馬】前橋市の新年度当初予算案は過去最大規模
前橋市(山本龍市長)は13日、過去最大規模となる新年度の当初予算案1428億9324万円を発表した。普通建設事業費も過去5年間で最高額となる229億7871万7000円となり、本年度当初より31億3934万9000円増となる15・8%の伸びを示した。普通建設事業費増の主な要因は、大型案件の2年目予算や前橋総合運動公園拡張用地購入費などが挙げられる。
新年度予算編成の基本方針は、第6次総合計画を着実に推進するための「民間共創による質の高い行財政運営」「次代を担う前橋ならではの産業づくりへの挑戦」「地域の歴史・文化を磨き、新たな魅力の発信」といった3つの重点施策を基本にしつつ、緊急性や重要性の高い施策、市民から求められる新しいニーズへ的確に対応することを念頭に編成したもの。
建設関連においては過去5年間で最大規模の普通建設事業費だけあって、通常通りの継続道路事業予算とともに都市計画道路荒牧関根線が新規事業に加わり、道路建設課と東部建設事務所が担当の新設・拡幅事業などへ26億7223万7000円が計上された。また、新たに上武道路「道の駅」設置への基礎調査・基本構想、JR上越線群馬総社駅駅舎・自由通路等整備基礎調査が盛り込まれ、それぞれ検討がスタートする。
道の駅構想は上武道路開通後の沿線利活用として設置を検討していくもので、経済効果や適地などの調査を進める。
橋梁長寿命化計画では補修設計5橋、補修工事7橋に着手するほか、神沢橋の架け替えに着工する。公園関係は、前橋総合運動公園の拡張整備と東公園整備の用地費が確保された。土地区画整理事業には67億5325万円を投入し、施行中の地区10地区や準備地区3地区などを引き続き推進する。
建築関係は例年通り学校施設整備が大きな予算を占めている中、市民文化会館耐震・大規模改修実施設計費に5000万円、市民体育館耐震・大規模改修工事費に3240万円、東公民館建て替え工事費に6億505万7000円のほか、臨江閣別館改修費や総社資料館新設工事に先立つ実施設計費、阿久沢家住宅の整備工事費なども合わせて計1億5832万1000円を計上。加えて、南橘町第5団地の建て替えでNC棟の新築設計、六供清掃工場延命化工事にかかわる仕様書作成に取り組む予算も計上された。毎年多くの工事発注が期待できる学校関連予算は、耐震・増改築などに28億7813万3000円を充てる。この予算には2カ年事業の2年目事業費が含まれてはいるものの、元総社南小学校や第一中学校の校舎改築基本設計費、荒砥中学校体育館改築工事費など大型案件もある充実した内容となっている。
特別会計には、新エネルギー発電事業特別会計で赤城大沼用水小水力発電所の建設へ向けた実施設計費、産業立地推進事業特別会計で五代南部工業団地を拡張するための基本実施設計費が計上された。水道事業会計の建設改良費は、21億4585万2000円と23・3%プラス予算だった一方、下水道事業会計の建設改良費は22億6726万6000円と本年度当初に比べ43%の減額編成となった。