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日本工業経済新聞社(茨城)
2014/02/11

【茨城】新年度予算案を各会派に説明 公共事業費11・1%増

 県は10日、県議会最大会派のいばらき自民党など主要会派に2014年度当初予算案の事前説明を行った。公共事業費は前年度当初比11・1%増の約1160億円で、うち国補分が約990億円(13・6%増)、県単分が約170億円(1・2%減)。一般会計の予算規模は約1兆900億円で、前年度当初比1・1%の増だが、東日本大震災関連事業を除いた伸び率は0・3%減。そのうち投資的経費は約1520億円と前年度当初比6・9%増。防災対策のほか、国民体育大会への準備や通学路への安全対策などに予算を投じる。
 重点施策のポイントとして、まず大震災からの復旧・復興、防災体制の強化には1043億円を配分。
 特に防災体制の強化として、緊急輸送道路や重要港湾の耐震強化岸壁の整備などに223億5300万円、海岸や津波遡上区域における堤防・護岸のかさ上げ、海岸防災林の整備などに78億1900万円、県立学校や社会教育施設、警察施設など県有施設の耐震改修に49億8100万円、そして新規では民間の大規模建築物など耐震診断経費の助成に2200万円を充てる。
 災害応急対策では、水防情報テレメータシステム再整備に新規で1億円、2016年度に稼働予定の防災情報ネットワークシステムの再整備に33億4800万円、消防救急無線デジタル化共同整備に5億円。
 経済対策では、中小企業の資金繰り支援として東日本大震災復興緊急融資の継続に新規融資枠で240億円を投じるほか、また新規に借換融資制度を創設し借換融資枠に340億円。さらに海外への販路拡大支援として、ジェトロ貿易情報センター誘致など中小企業の海外展開への支援に1600万円を配分。
 雇用対策では事業規模が98億円で、うち県事業は80億円。3800人以上の雇用創出を目指す。
 産業大県と生活大県づくりに向けた施策としては、古河中等教育学校における教育環境充実のための施設整備に新規で3300万円、特別支援学校の不足教室の解消や普通教室の空調設備など整備に5億6500万円。
 国民体育大会の会場となる県立体育施設の改修設計などには7900万円、同じく競技会場の整備を行う市町村への支援に8700万円。
 民間保育所や認定こども園の整備などへの支援には46億900万円、老人福祉施設の新設や増設などに対する支援には23億8300万円。
 そして通学児童生徒の安全確保では、歩道の設置や交通危険箇所の改善などに40億4200万円、注意喚起を促すイメージハンプの設置に600万円、登下校中の安全確保や街頭犯罪防止などのパトロールに1億9800万円。
 そのほか霞ヶ浦環境科学センター展示室の改修などに1100万円、歴史的風致維持向上計画重点区域(水戸三の丸地区)における水戸三高外柵の改修に700万円を配分している。