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建通新聞社(静岡)
2014/02/07

【静岡】県企業局 14年度から小山町で新たな工業用地造成へ

 静岡県企業局は、2014年度から新たに内陸フロンティア関連工業用地供給モデル事業として、小山町湯船原地区で工業用地造成に着手する方針だ。
 企業局では、地域振興整備事業として工業用地を供給してきた中で、焼津水産流通加工団地の最後の1区画(B2−1区画)約5490平方bの交渉がまとまったことから、2月10日に焼津市内の水産加工業者と契約を結ぶ。これにより、これまでに整備した工業団地は全て売却・契約済みとなり、新たな工業用地の造成に向けて14年度から動き出す。
 対象は、小山町が12年度に県の助成制度を活用して工業用地開発可能性調査を行った湯船原地区の約30f。基礎調査の結果、13区画を造成する可能性が高いとしている。小山町湯船原は「内陸のフロンティアを拓(ひら)く取組」の総合特区となっている地域で、木質バイオマス発電を中心とした産業拠点整備事業が計画されている。新たに着手する工業用地の造成予定地は、バイオマス発電施設計画地に隣接する土地。
 企業局は、小山町湯船原について、首都圏からの距離、交通アクセスなどの立地性を評価した他、東京から100`圏内域での企業需要の高まり、東京オリンピック開催に向けての企業動向などを考え、可能性が高いと判断した。
 また、市町と連携してオーダーメード方式(進出企業事前確定方式)で工業用地などの造成を行っているが、14年度からの中期経営計画最終案では「先行用地造成(レディーメード方式)を推進する」と踏み込んだ表現とし、積極展開の姿勢を示している。このため、計画案で14年度〜17年度の用地造成事業の主な予定として、内陸フロンティア関連工業用地供給モデル事業、掛川大渕・沖之須太陽光発電施設用地造成事業などを盛り込んでいる。
 先行用地造成の動きとしては、県内への企業立地を促進するため12年度から市町が行う工業用地開発可能性調査の助成制度を開始。このうち小山町では、制度を活用して工業用地としての可能性を探る基礎調査を湯船原地区(開発検討面積30f、ハイテクパーク富士小山北側)と大御神地区(同25f、新東名小山PA周辺)で行った。
 この他、静岡県は1月24日に開いた「内陸のフロンティアを拓(ひら)く取組」の推進会議<本部員会議>で、川勝平太知事が「企業局は工業用地を造成し、経済産業部と連携して企業誘致につなげる取り組みを推進する」との方針を示した。
(2014/2/7)

建通新聞社 静岡支社