建通新聞社
2014/01/31
【大阪】箕面森町3区域事業実施へGOサイン 府
大阪府は、企業用地約25fの造成を計画する箕面森町第3区域について、事業実施の方針を決定。府戦略本部会議で保留地処分の見通しが示されゴーサインが出された。実施する方が、中止にするより、府費負担が約40億円少ないことや、進出意向のある企業が募集面積の約3倍に上ったことが決め手となった。
箕面森町の造成事業は、民間地権者による宅地開発部(第2区域)を除く、第1、3区域と止々呂美吉川線の整備を府、国などの負担で実施。計画事業費は868億円。うち第1区域は一般住宅用地として743億円を投じて開発。全532区画中296区間を売却済みで、2021年度までに完売の見込み。
第3区域の事業費には75億円を概算。現在、新名神高速道路関連工事で発生した土砂を利用して造成を進めており、造成の進捗率は約25%。企業ヒアリングの結果、保留地処分にめどが立ち処分金収入90億円を今後の事業費に充てることで、止々呂美吉川線を含めても、既定フレームでの府費負担額以内で事業実施が可能と判断。府費負担は残り100億円程度に収まる。
企業ヒアリングでは、物流施設、工場、店舗などの36社が約84fの進出意向を示した。うち意欲が高い企業が57f。さらに役員クラスで進出を検討し、進出の時期を明確にしている企業は、募集面積と同程度となる24fに上った。
担当課は、「応募企業の進出意欲は高く、保留地処分の可能性は高いが、進出を確実にするには、新名神へのアクセス道路として止々呂美吉川線の整備が必須」との考えを示した。
今後は、14年度に、上下水道、電気、通信などのインフラ施設の基本計画を策定。15年夏ごろまでに造成を完了させるとともに基盤整備に着手。併せて、保留地処分に向けた具体的な契約手続きを開始。17年度から順次土地を引き渡し、18年度の企業操業開始を目指す。